2021年3月31日水曜日

「ツバメの初認」のころ、コロナ禍の影響は・・・・情報をお寄せください

  

毎年春になると気になるのが「ツバメの初認」。昨年ヒナが孵った巣をたずねることは、この季節の恒例行事です。330日、港区白金台の目黒通りを歩いていたら、2羽のツバメが飛び交っていました。“シロガネ―ゼ”にふさわしい貫禄のあるマンションの1階駐車場に毎年営巣し、昨年は2回繁殖した巣に、雄が何度も入ってチェックを繰り返していました。【写真】 

同じ通りの500m先にも昨年子育てした巣があり、マンションの地下駐車場への通路の天井には巣が2つ残っていました。1か所は半壊状態の古巣で、もう一つは昨年子育てをした巣です。残念ながらこちらではその姿を見ることはできませんでした。付近には自然教育園をはじめ、八芳園、東大医科研など緑の多い場所ですので、都心としてはツバメの子育てがしやすい環境と思えます。今後少し範囲を広げて調べる必要がありそうです。

 しかし、コロナ禍の影響で、東京駅を中心とした3㎞四方を対象に、1985年から5年毎に30年継続続調査している都市鳥研究会のホームページには「一斉調査を中止」の知らせがアップされていました。なかなか遠出ができない状況、ご自宅やご近所、行きつけの商店街や駅などでの昨年・今年のようすをお知らせください。〔日本野鳥の会東京・研究部〕 

2021年2月26日金曜日

オンライン“オガヒワ講演会”を視聴して

  

  この講演会に接する前は“オガヒワ”という言葉を知りませんでした。正式名の「亜種オガサワラカワラヒワ」はもちろん知っていて、約40年前の夏、小笠原の母島の畑道を歩いていたとき、当時『特殊鳥類』に指定されたいたこの鳥が数羽飛び立ち、鳴声も聞いた覚えがあります。20106月下旬に同地を訪れたときには興味をもって調べましたが出会えませんでした。しかし、父島港で壮大な“お見送り”を受けて、東京・竹芝に帰った数日後の77日、すてきな写真が撮られていました。日本野鳥の会東京・研究部に所属する三間久豊さんが、母島で幼鳥タイプのカワラヒワをシャープにとらえ、その画像は同年11月号の『ユリカモメ』の表紙を飾りました【写真】。 

オガサワラカワラヒワは、最近の調査では、母島の属島や南硫黄島に数100羽生息するだけで、環境省および東京都のレッドリストでは絶滅危惧ⅠA類(CR)で、「絶滅の危機に瀕している」と評されています。さらに、昨年5月に、亜種ではなく独立種であるという研究が発表されています。 

オンラインで「全部わかっちゃう!! オガサワラカワラヒワ講演会」が行われたのは、今年の117日でしたが、私が知って視聴したのは2月下旬。下記の「見逃し配信」

https://www.youtube.com/watch?v=8IQ0JHq3jmU

で、3日かけて3時間の講演会を視聴しました。内容は多岐にわたって充実していて、タイトル通りに「オガカワ」の現状を知ることができ、 一言でいうと“見てよかった・知ってよかった”という感想です。活動について興味のある方は、公式のホームページがありますので検索してみて、アクセスしてください。   〔日本野鳥の会東京・川内 博

2021年1月29日金曜日

「意外に知られていない都会のフクロウ」予告編

  

 「都内のさる緑地では近隣にお住いの方たちが“フクロウの鳴き声を耳にするが居るのか?”という疑問を持ち続けてきました。しかし、行動時間帯が夜間ということと、別の場所から飛来してたまたま鳴いていたのか判らないので、ある意味「都市伝説」のようになっていたようです。」

 しかし、この話は根拠のない都市伝説ではありませんでした。前月の当ブログで呼びかけたように、23区内の緑地にフクロウ [ Ural owl  Strix uralensis ]が確かに生息しています。しかもペアで。その緑地で長年野鳥の写真を撮っている当会会員に、“匿名”・“場所不詳”で、この春から、会報誌『ユリカモメ』にフクロウの話を紹介してもらう予定です。お楽しみに。

ところで、都会のフクロウの話が載る予定のページはモノクロなので、上記の写真をつけても何が写っているのかわからない可能性があります。カラー写真で見ても、一目で何だといえる人は少ないのではないでしょうか。中央の洞にフクロウの横顔が見えますか? 撮影者は“匿名執筆者”の知り合いの日本野鳥の会会員で、ここにフクロウがいることをはっきりさせた証拠品です。 

「ふくろう・梟」はその独特の姿と生態から、むかしから人々から親しまれている鳥で、文学や絵画、民芸品などによく登場します。しかし“街のフクロウ”という話は、日本ではあまり聞いたことがありません。都内に想像以上にフクロウが棲んでいる可能性があります。冬はこの鳥の恋の季節。もっとも鳴声が聞ける時期です。“いるかもしれない”と思って夕刻から夜にかけて、耳を澄ましてください。                                                                     〔研究部〕

2020年12月25日金曜日

東京の街にフクロウが・・・情報をお寄せください

  

 東京23区内にフクロウが棲み始めたようです。フクロウはカラスやオオタカと同じくらいの大型の猛禽類。食べ物はネズミやモグラ、鳥など生きた動物です。おもに夕方から夜間にかけて採餌活動をしているため、昼行性の人間の目に触れることが少なく、身近にいても気づかないことが多い鳥です。そんな夜行性の猛禽を、JR山手線の内側の場所で確認したとの情報がいくつも寄せられています。なかにはペアで行動する例もあります。【写真】

東京では、以前から奥多摩の山地の森林に棲んでいましたが、最近は、東京近郊での観察例が増えていますし、巣箱での営巣も知られています。

「棲んでいる」ということは「生活できるだけの食べ物がある」ということです。実際、都心部の緑地を歩いていると“モグラの土盛り”を見かけることが多くなっています。彼らが子育ても含めて「生活できる」食糧があるのではないかと考えています。

1月~2月にかけて、雄は“ゴロスケホッホ”と鳴き、雌はさかりのついたネコのような“ギャハャー、ギャー、ゲギャヤ”といった叫び声を出しますので、都内の緑地の近くに住んでいる方・勤めている方は、夕方~夜半にかけてご注意ください。

そんな鳴声を複数回聞くことがあるようでしたら、タイトルを[ 研究部宛・フクロウ]として下記のアドレスにメールをください。確認に出向きます。E-mail:office@yacho-tokyo.org 〔日本野鳥の会東京・研究部〕

 

 

2020年11月28日土曜日

東京のムクドリのねぐら・2 最新のねぐら情報  秋・ムクドリの群れはどこに?

  

都内のムクドリの集団ねぐら地が近県に比べ少ないことは、本ブログの831日付で紹介しました。この秋はどうなっているかということで、それらの地を複数回訪れてみました。JR中央線・八王子駅(八王子市)は以前から北口に形成されていて、1012日は1000羽程度が駅前ロータリーの街路樹にねぐらをとっていました。しかし1126日に調べたところ、街路樹は強剪定をうけ、ねぐらになっていず、ムクドリたちは街路樹ぞいのビル屋上の広告用ランプの金属製の腕木に群れていました。【写真】

京王線・聖蹟桜ヶ丘駅(多摩市)の京王電鉄本社前のねぐらは、917日には大ケヤキに3000羽以上が集結していましたが、1126日には常緑樹の並木に移っていました。京王線とJR南武線が交差する分倍河原駅(府中市)近くの大型ショッピングセンター前のねぐら地は、94日には5000羽程度の大規模ねぐらを形成していましたが、1126日に立ち寄ったところ、鎌倉街道ぞいのねぐらとなっていた街路樹は剪定・強剪定を受け、鳴声も糞跡もありませんでした。買い物客の自転車を整理していた男性に聞いたところ、数週間前に剪定され、その後は飛来していないとのこと。

数年前に知られるようになった東京メトロ副都心線・明治神宮(原宿)(渋谷区)は、102日には3000羽前後を確認しましたが、1113日・23日には姿も声も、また、糞で汚れていたエレベータ-前の手すりにも新しい糞跡がなく、飛来しなくなったようです。さらに、810日ごろに新発見された、東京メトロ有楽町線・平和台駅(練馬区)の環八通り沿いのねぐら地は、917日には街路樹は剪定され、電線に約3000羽が止まっていました。1012日に訪れた時は、以前集まっていたスーパーマーケット付近にはいず、そこから100300m離れた電線に分散して止まっていました。付近で何らかのムクドリ対策がとられ、不安定な状態になっていたと思われます。そして、1123日にはその姿は消えていました。ここ10年近く大規模ねぐらとなっていた東京メトロ東西線・西葛西駅(江戸川区)の南口は、ここのところその姿・声を確認できませんでした〔822日・102日・1113日〕。

ということで、少なくとも東京23区内で確認していたねぐら地からはムクドリがいなくなったという状況です。群れを解消したのか、どこに移ったのか不明ですが、冬の期間どのような状況になるか、機会をみて観察を継続する予定です。これらのねぐら地以外をご存知の方はお教えください。       〔日本野鳥の会東京・研究部・川内〕

2020年10月27日火曜日

大都会の緑島・小石川植物園での写真集・『文の京の野鳥達』(井上裕由作品集)

  

「小石川植物園」は正式名を「国立大学法人東京大学大学院理学系研究科附属植物園」といい、東京23区のほぼ真ん中の文京区に広がる約62haの緑地です。

その生い立ちは320年以上前の江戸時代の「小石川御薬園」で、“赤ひげ先生”の話で知られる「小石川養生所」があった場所です。その環境は、空から見るとコンクリートの海に浮かぶ緑の島(緑島・りょくとう)のように見えます。

 由緒あるこの緑島を、愛用のカメラをかついで歩いているのが井上裕由さん。今回の写真集は、2009年頃から現在に至るまでに撮影した写真の総集編であり、観察の時期および最近5年間・469回の観察における遭遇率も掲載されています。

2016年制作の前作『一期一会の野鳥アルバム(小石川植物園の野鳥達)』に直近の4年間で新規に観察できた20種以上を加えた93種を収録したとのこと。この9月にA4判・133ページのアルバムとして発行されました。

その中には、日本野鳥の会東京の月刊誌『ユリカモメ』の表紙を飾ったツバメ・ムギマキ・ミヤマホオジロ・コホオアカの写真も収めてあり、コウライウグイスやヤマシギ、フクロウなどの貴重な記録も含まれています。ページをめくるごとに、“大都会・東京に!!”と驚かれるでしょう。

 都内の緑島の多くが、常に人為的な手入れがなされているのに対し、自然をあまりいじっていない園の存在は貴重で、この記録は、研究部としても重要な資料といえます。                                        〔研究部〕                      ※   紹介の本は完売しました

2020年10月8日木曜日

「タカ ハヤブサ フクロウ ~荒川流域の猛禽類~」展を見て来ました

  

埼玉県大里郡寄居町の荒川沿いにある、県立川の博物館の秋期企画展「タカ ハヤブサ フクロウ ~荒川流域の猛禽類~」に行ってきました。博物館は東武東上線鉢形駅から徒歩20分。

埼玉県で記録されている猛禽類はミサゴ科1種・タカ科15種・フクロウ科6種・ハヤブサ科5種とのこと。展示では荒川の上流の山地、中流の丘陵地・台地、下流の低地・都市部で見られる猛禽類の生活をはく製や写真などとともにわかりやすく展示してありました。また、ライバル(カラスやサギ)や獲物、他の県で見られる猛禽も紹介してあり、北方系のオジロワシやオオワシの記録もあるとのことでした。入館料は410円。〔会期926日~1123日〕

人々と猛禽類の関係の展示では、同館所蔵の江戸後期の大名鷹狩絵巻があり、1115日(日)の午後には「放鷹観察会」が予定され、また、1114日(土)には学芸員による展示解説が行われるとのことです。スロープの鳥の写真展につられて進むと、昔の筏や船の運送や、水車の利用、洪水対策の水蔵などの展示もあり興味深く見てきました(来年の27日まで展示)。

見終わった後に、外に作られた荒川大模型で解説文や地名・橋名を見ながら歩くと鳥の目になった気分を味わえました。(川内桂子)