2021年6月28日月曜日

自然教育園での「オオタカのヒナの成長」・ライブ中継中

  

  今年も港区の自然教育園でオオタカが子育て中です。そのようすを、巣に取り付けられたテレビカメラで撮影し中継しています。この地でのオオタカの繁殖活動は2017年からで、当初はメインの園路の真上に巣を構え、目立ちすぎるので、いろいろな面で関係者を慌てさせましたが、2018年には2羽が巣立ちました。営巣場所は、翌年からは立入り禁止のいまの場所へ移り、一安心といったところです。 

自然教育園では、都心でのオオタカの繁殖生態調査とともに、そのようすを一般に公開することで「学習支援活動」にも寄与するということで、巣にライブカメラを設置しています。現在、その映像は、園の入口の「教育管理棟」1階の第2展示室で“ミニ企画展・オオタカの子育てを観察しよう!2021”として一般公開をしていて、大型モニターで視ることができます。また、昨年の子育てのダイジェスト版も放映しています。【写真】。

ライブ中継ですので、いつ食べ物を持ってくるか、ヒナがどんな動きをするかはわかりません。7月中には巣立っていきますので、興味ある方はお早めに。なお、これまでのことは『自然教育園報告』に載っています。パソコンなどで「自然教育園」を検索し、ダウンロードして読むことができます。          〔日本野鳥の会東京・研究部〕

2021年6月6日日曜日

東京都内でのイソヒヨドリの繁殖状況を調べています

  

  「磯の鳥・イソヒヨドリ」が、海辺を離れ、内陸部に進出している話は『ユリカモメ』ですでに紹介しています(№768201910月号)。その中で、今の“名所”は丘陵地の八王子市一帯ということをお知らせしました。「イソヒヨドリの内陸部進出」の調査は都市鳥研究会(事務局・埼玉県和光市)が全国展開していて、ここのところ首都圏の状況に焦点が当たっています〔都市鳥研究会HP・ブログ・「としちょうNOW」〕。 

 さて、東京の状況は、相変わらず「八王子市」がその中心で、地元の八王子・日野カワセミ会の2009年~2020年の調査で、営巣地のトータルは54か所とのことです。また、生息・繁殖地が鉄道沿線にそって広がり、JR中央線では、東側は立川・西国分寺、西には神奈川県の相模湖・藤野から山梨県の大月へ。南は府中や多摩センター・町田、北へは青梅線・五日市線沿線まで記録されています。 

情報をもとに、青梅駅・東青梅駅・河辺駅一帯の状況をこの5月に調べたところ、青梅駅では駅から100mほど離れたマンション屋上で餌をくわえたペアの動きを観察し、東青梅駅では駅舎の隣りに建つ16階建てのマンションの屋上で囀る雄を観察しました。河辺駅では、駅前にある銀行の屋上を動く雌【写真】をそれぞれ記録しました。ここでのポイントは、それらを確認するのに、時間があまりかからなかったということで、イソヒヨドリの生息が身近になっているということのようです。

当会では、「東京都鳥類繁殖調査」に協力しています。この“新参者”のとくに「繁殖」について力点をおいて調べています。営巣が確認できなくても「同じ場所でよく見かける」場所がありましたらお知らせください。                 〔研究部〕