2019年9月29日日曜日

鳥への関心が高いことがわかった今年の日本鳥学会2019年度大会

  
日本で唯一の「鳥類専門の学会」である日本鳥学会(にほんちょうがっかい)の2019年度大会が、913~16日の日程で、足立区の帝京科学大学千住キャンパスと東京芸術センターの天空劇場で開かれました。
参加者に配布された講演要旨集【写真】によると、口頭発表57題、ポスター発表137題、高校生ポスター発表9題、自由集会11件とのこと。年々発表数が増えているようです。
演目のなかでは、今年は『海鳥の個体数減少の原因に関する世界的総合評価』・『北海道天売島で繁殖するウトウの採餌場所』など「海鳥」に関する発表目立ちました。猛禽類は「クマタカ」について多くなり、「オオタカ」は1件のみ。
高校生によるポスター発表にもおもしろいものが多く、都内の高校からは、都立国分寺高校から『カラスバトはどのような環境を好むか―伊豆大島での調査結果から』と早稲田大学高等学院から『ワカケホンセイインコの東京都内生息分布と生態に関するSNSを活用した調査』という東京ならではの2題が出されていました。
ところで、このところポスター発表が増えていて、興味ある発表が見きれない状態が続いています。今年はさらにこの傾向が続き、何らかの改善が必要だと感じました。
今年は都内での開催だったことと、会員以外でも会期中に1日だけ参加することができる「1日聴講」制度が試みられ、それが功を奏したのか今までの最高の909人の参加があったとのこと。一般の方の鳥への関心が高いことがわかりました。            (川内 博)