2015年2月11日水曜日

東京・カラスの集団ねぐら・観察事例

  
  最近東京都区内のカラスが少なくなったという声が聞こえてきます。東京都のホームページを見ると、「カラス対策」(トラップで捕えて殺処分)の取組状況として、都内約40か所で調べている、都内のカラスの集団ねぐら場所に集まる数は、調査初年度の2001(平成13)年度が36,400羽、2008(平成20)年度が21,200羽、最新データは2013(平成25)年度で13,300羽と発表されています。そこには、13年間の捕獲数が182,000羽であること(年平均14,000羽が殺処分されている)また、都庁に寄せられたカラスに関する苦情数は、2001年度が3,754件だったのが、2013年には318件となっていることなどが示されています。
  ところで、都の調査とは別に、毎冬「カラスのねぐら」の状況を順次見ていますが、井の頭公園付近(武蔵野・三鷹市)の“集団ねぐら”は消失したようです。しかし、上記40か所の調査対象になっていない品川区の都立大井ふ頭公園のねぐらは拡大し、1,000羽規模になっているようです〔写真。2015131日調べ〕。

  日本野鳥の会東京では、〔公財〕日本野鳥の会とともに、カラスの数を減らす対策として、捕殺をせず、彼らが利用している「生ごみ類」の徹底的な管理で“兵糧攻め”をと主張しています。各家庭、町内会、自治体での「ゴミ対策」が進んでいる今日、“邪魔だから殺す”という下策は考え直すべきではないでしょうか。          〔川内 博〕