2018年11月14日水曜日

自然教育園〔東京都港区〕でリュウキュウサンショウクイを観察

  
1113日の午前10時、センサス終了後に、園内の水生植物園を通りかかると、ヒリリリ・ヒリリリと鳴きながら、上空を飛び交う2羽の細身の小鳥を発見。尾が細長く、体色は灰色。鳴声と姿からサンショウクイと判定。幸いなことに、高木の梢に止まったので撮影でき、「リュウキュウサンショウクイ」(琉球山椒喰)と確認できました。〔川内 博〕
 
 リュウキュウサンショウクイは、サンショウクイの一亜種で、『日本鳥類目録改訂第7版』(2012年刊)では、名前の通り、沖縄県で留鳥として分布しているという記載のほか、大分県や愛媛県での繁殖も記録されています。そして近年、その分布域が急速に北上し続けていることが知られています。その勢いは今では関東地方にもおよび、2015年には神奈川県で、2017年には埼玉県と東京都で1月に初記録されています。
夏鳥・サンショウクイが全国的に激減しているのに対し、留鳥タイプ(冬にも生息している)のこの鳥が進入してきたことには何らかの理由があるはずですが、今のところは確たる説明はつけられていません。とりあえず、都内や周辺でのサンショウクイを見かけたら、2亜種を区別して、「研究部」にお知らせください。
       (E-mailoffice@yacho-tokyo.org・研究部あて