今年の日本野鳥の会東京・研究部の繁殖期調査のひとつは猛禽・ツミの繁殖生態解明。各地で観察が続けられていますが、多摩地区のある場所ではカラスなどの繁殖妨害で営巣時期が遅くなったペアが、巣立ちまでの最終段階に入っています。
ヒナは3羽、1羽が大きく、2羽はそれより小さめですが元気です。最近は雄から雌への獲物の受け渡しが、巣から離れた電線の上で行われていて、そのようすを遠くからでも見ることができるようになりました。
ヒナは3羽、1羽が大きく、2羽はそれより小さめですが元気です。最近は雄から雌への獲物の受け渡しが、巣から離れた電線の上で行われていて、そのようすを遠くからでも見ることができるようになりました。
この日は、行動の全容が見られるような場所で観察していると、そこから100m以上離れた携帯電話用のアンテナで出張っていた雄が、小さめの獲物を捕らえて飛んでいる姿を見かけました。近くの電線に止まってさかんに羽根をむしっている姿を撮っていたら、雄が尾を立てた〔写真〕直後雌が飛んできて、一瞬のうちに獲物の持ち主が入れ替わりました。
捕えられた小鳥は、拾った羽根などからメジロとわかりました。
ツミが繁殖をはじめて30年近くになり、その間多少の波はあったようですが、営巣はますます増えています。ぜひフィールドでの観察記録をお送りください。 (川内
博)