2014年6月18日水曜日

明治神宮の杜に響くキビタキのさえずり

  

東京都心部の代表的な緑島の明治神宮で、今夏も複数のキビタキ〔写真〕のさえずりが聞こえています。キビタキといえば高尾山などの山地の森に渡来する夏鳥。緑島などでは4月下旬から5月上旬に通過していくというのが従来の常識でしたが、ここ10年来、6月にも記録されることが増え、2012年の「第二次明治神宮境内総合調査」では、巣に餌を運んでいると思われる現場も観察されました。
明治神宮でのキビタキの繁殖の可能性の指摘はもっと古く、1970年代に行われた、1回目の境内総合調査時にもヒナ連れと思われる雌も観察されています。

いずれにしても、平地林でのキビタキの繁殖は全国的に見られていますので、明治神宮をはじめとした東京都心部の緑島の実態に目が離せない状況です。他の場所ではどうでしょうか。                                                        (川内 博)