2022年1月31日月曜日

元気が詰まった地元の図鑑『見る! 聞く! 歩く! 高尾・浅川野鳥図鑑』

  

 いま「東京の野鳥」のことで、もっとも活発に活動している団体は「八王子・日野カワセミ会」でしょう。年に2回発行される会誌『かわせみ』はA4判で80ページ前後。最新号の第67号・夏号の目次を紹介しますと、野鳥の動向に関するトピックス(20211月~6月)、北浅川支流「城山川下流域」のコガモ終認調査、イソヒヨドリ 2021年も新たに14ヵ所の営巣確認、上柚木公園野鳥カウント4年間(20174月~20213月)の結果報告、ご近所探鳥会・地元発見探鳥会の報告・・・とさまざまな内容が続きます。最後の方には「鳥信」のページが27ページにわたり、722件の情報がアップされています。

 会誌のバックナンバーは同会のホームページにアップされていて、最新の2号以前のものは誰でも読むことができます。また、データはデータベース化されています。それらを基に、2016年には『八王子市・日野市 鳥類目録』(A4判・182ページ.)、『数え上げた浅川流域の野鳥Ⅲ』(A4判・202ページ)が発行されています。

そんな元気な会から、このたび、あらたに『見る! 聞く! 歩く! 高尾・浅川野鳥図鑑』という全ページカラーの本が出版されました(新書版76ページ・揺籃社刊・990円)。“地元の人が散歩のお供に”という目的で作られた写真図鑑で、販売は八王子市一帯の書店が中心のようです。近くの本屋に置いていないときはインターネットで購入できます。

収録された鳥は100種という“小さな本”ですが、その中にQRコードがあり、野鳥について詳しく知ることができます。これらの基になっている日々の着実な活動についても、同会のホームページから知ることができます。                  〔研究部・川内 博〕

2022年1月1日土曜日

1月・水鳥たちの越冬期調査を実施します

  

 この1月、東京都内(本土部)の全区市町村に1か所以上の調査地をもうけて、冬にどのような鳥がどの程度生息しているかの「越冬期調査」を行います。

   調査設定場所は“水辺のある環境”。水のあるところには鳥たちも多いということで候補地としました。池のある都市公園、大きな川や湖畔、小川の流れる散歩道、東京湾沿岸などで、具体的には新宿御苑や舎人公園、二子玉川、多摩湖、旧中川、空堀川、お台場など60か所以上となっています。

ところで、それらを選ぶとき、“水辺がない町”があることがわかりました。代表的な町は「武蔵野市」。日ごろ同市にあるJR吉祥寺駅を降りれば、近くに井の頭公園【写真】があるのでそこをと思っていましたが、よく調べてみると公園の池面は全部三鷹市でした。また、西東京市も水辺がない町で、調査地は造成された小さな池周辺を設定しました。

 これらの調査地で1月中に1時間程度の探鳥を1回して、認めた種類と羽数を集計し、都内にこの冬はどんな鳥たちが何羽くらい生息しているのかを明らかにしようということです。なお、この調査の肝は同じ調査を毎年行い、その変化に注意していきたいという計画です。

 調査者は、日本野鳥の会東京の研究部員や日ごろその活動に協力してもらっている会員、日本野鳥の会奥多摩支部の有志の方々で、皆さんボランティアで参加いただいています。結果はこのブログでも発表します。               〔日本野鳥の会東京・研究部〕