2010年10月30日土曜日

初めての小笠原・メジロの中にメグロを見る

  

10月6日~11日までの小笠原航路および母島での鳥の報告をいたします。 6日朝10時に東京港竹芝を出航し、途中横須賀の久里浜に寄港。東京湾を過ぎる頃から、オオミズナギドリの群れ、翌日の海上では、シロハラミズナギドリ、オナガミズナギドリの群れ、小笠原諸島に近づくとカツオドリが小笠原丸の近くを飛行。船に驚いたトビウオが海上を飛び跳ねるのを盛んに採餌していました。父島二見港から母島丸に乗り継ぎ、母島には15時過ぎに着きました。やはり母島丸の周りには、カツオドリが盛んに飛び回っていて、船のマストに止まって休んでいるのもいました。
母島沖港の路上で、鳥が多数休んでいるので、てっきりムクドリでもいるのかと思っていたら、キョウジョシギの群れ。他にムナグロも。また、夕方港にウォッチングに行ったら、チュウシャクシギもいました。8日は、母島の南端の小富士へ自然ガイドの方と一緒に出かけました。途中2箇所の水場がありましたがメジロだけ。肝心のメグロやハシナガウグイスは途中の登山道で遭遇しました。9日は、午前中は沖港近くでガジュマルの実を食べるメグロ〔写真〕、 また、上空を飛行する2羽のオガサワラノスリの観察と撮影。午後は北港へ行き、樹木に止まるオガサワラノスリを。10日には、またガジュマルの実を食べるメグロの観察と撮影。同日10時には母島丸に乗船して父島へ。父島で小笠原丸に乗り換えて11日の16時に、無事竹芝に帰ってきました。
行きも帰りも波が静かで、海鳥の観察をしていましたが、残念ながらアホウドリの仲間は見つかりませんでした。同行の谷口高司さんは、セグロミズナギドリ、ハイイロミズナギドリ、アナドリ、コシジロウミツバメ、オーストンウミツバメなどがいるといっていましたが、私はさっぱり識別できませんでした。母島では、イソヒヨドリの姿をよく見ました。そのかわりか、ヒヨドリの姿は余り見かけませんでした。メグロは、メジロと同じ実を採餌するようで、メジロを探しているとメグロもいるという感じでした。アカガシラカラスバトは、やはり見つかりませんでした。母島のアカギ駆除作業をしている業者の方の話では、山の中で目撃するとのことでした。オガサワラカワラヒワは、現地のガイドさんですら最近は見かけないとのことでした。母島で一番驚いたのは、バンの幼鳥が1羽川にいました。母島では繁殖していないとの事なので、一体何処から飛来したのでしょうか。その他、オナガガモが3羽いました。      (西村眞一)

2010年10月25日月曜日

11月4日・第3回東京の鳥シンポジウムへのご案内

  

東京の鳥シンポジウムの最終回は「島」。前半部は伊豆諸島や小笠原父島・母島の現状報告、海鳥の現況および新たに始まっている海を対象とした「マリーンIBA」の紹介など。後半部は伊豆・小笠原の重要性とこれからの活動について、パネリスト・参加者が一堂に会して話し合いたいと考えています。
野鳥の会東京は、来年から自然保護・環境保全活動に力を入れていく予定です。その第一弾として、アカコッコの保護研究の準備が進められています。アカコッコ〔写真・牛久正治氏提供〕は探鳥地の三宅島や八丈島へ行けばごく普通に出会えますが、歴史的に見ればその数は減少の一途です。とくに三宅島ではイタチの導入や今回の火山活動の後にはとくに激減といわれています。「三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館」では一昨年春に一斉調査をし、4392羽が生息しているという推定が出されました。来春はこの調査に呼応して、野鳥の会東京では八丈島でなどという企画も持ち上がっています。
いずれにしても、都内最大級の自然保護団体の当会としての保護研究の始動へ、ぜひ参加して、多面的にご意見をいただければと願っています。

日時:2010年11月4日(木)午後6時開場、6時30分~9時 
会場:渋谷区立千駄ヶ谷区民会館・1階会議室(定員先着順60名)
参加費:300円  担当:川沢祥三・川端一彦・井守美穂・辻田記子

【前半部:基調報告】
1.伊豆諸島の陸鳥の現況 川内 博氏(東京都産鳥類目録作成委員長)
2.小笠原群島父島・母島の陸鳥 中村一也氏(日本野鳥の会東京代表)
3.伊豆・小笠原の海鳥~マリーンIBA選定への取組み 山本裕氏
                      (財・日本野鳥の会自然保護室)

【後半部:パネル・ディスカッション】
テーマ:日本野鳥の会東京が始めるアカコッコの保護研究

2010年10月20日水曜日

多摩川中流域で純白のチョウゲンボウを撮影

  

西東京市内での白化カラスを撮影し、このブログでも紹介されましたが、今度は真っ白なチョウゲンボウ〔写真〕を撮影しました。場所は東京・多摩川中流の立川市内で、10月14日のこと。この白いチョウゲンボウは10月初めごろから見られているようで、多くのカメラマンが集まっていました。(高橋喜代治)

2010年10月10日日曜日

ツツドリの若鳥でしょうか・識別ポイントを

  

秋の渡りシーズン、私がフィールドのひとつとしている小平市・薬用植物園も秋の気配が漂っています。まだ木々は色づくほどではありませんが、10月2日、渡り途中と思われるホトトギス科の若鳥を見かけました〔写真〕。この種の鳥は今まで見たことがなく、手もとの図鑑類ではよくわかりません。いろいろ調べたところではツツドリの可能性が高いと思われますが、この写真を見て何か決定的な識別ポイントを指摘していただければ幸いです。(久保賢一)

2010年9月30日木曜日

今年の日本鳥学会大会から・2 新設「黒田賞」

  

今年の日本鳥学会大会の目玉のひとつが、新設された「黒田賞」の受賞者とその講演(9月20日)。「黒田賞」は親子二代にわたって日本の鳥学の中心となられた黒田長禮・長久両博士にちなむもので、授賞対象者は若手の学会員。
その第1号は、農業環境技術研究所の天野達也さん。30才台前半の新進気鋭で、すでに25編の論文を国際誌に発表されているとか。受賞講演タイトルは「鳥類個体群の時空間動態を明らかにする包括的アプローチ」と、文字面を見ただけでは「むずかしそう!」の一言。しかし、理路整然とした講演は興味あるもので、いわゆる従来の「鳥屋さん」的な研究手法ではない、新しいタイプのアプローチの出現を知り、新設・黒田賞に値するものと思いました。
対象空間を身近・地域・国レベルで調べ、それぞれのデータを組み合わせて、生き物(鳥類)の動きを見ていこうスケールの大きな研究のようで、これからの成果が楽しみといったところです。しかし、その講演を聞きながら、新しい手法といえど、基本的には、研究者や観察者などの昔ながらの地道な調査・観察がなければ成り立たないこともわかり、これからも野鳥の会レベルの協力が必要だと感じました。
 来年は大阪市立大学で、同時期に開催とのこと。今回は手ぶらで参加しましたが、大阪には新しい風を持っていきたいものと、新タイプの研究者の講演を聞きながら夢想していました。                    (川内博)

2010年9月24日金曜日

今年の日本鳥学会大会から・1 ところ変われば

  

日本鳥学会2010年度大会が9月18日~20日、千葉の東邦大学習志野キャンパスで開催されました。口頭発表51件が3日がかりで、A・B 2つの教室にわかれ同時進行で、また、午後からは2日にわたり112件のポスター発表がありました。さらに、夜は自由集会が11件企画され、最終日の午後には公開シンポジウム「海鳥集団繁殖地の復元」が開かれるという盛りだくさんの内容で、参加者も500名を超えたことは確実。日本鳥学会は2年後には100周年を迎え、東京大学で記念行事、国立科学博物館では関連の展示会が催される予定とか。また、2014年には念願のIOC(国際鳥学会議)が東京・立教大学を会場に、初めて我が国で開かれることが決定したと披露がありました。いま日本鳥学会には活きのいい若者がいっぱい。これからが楽しみといったところです。
ところで、ポスター発表「琵琶湖のヨシ群落で繁殖する鳥類の最近30年間の変遷」の前で関係者と生息する鳥の増減の原因などを話し合っているうち、オオバンについて、私が日ごろ見ている荒川・彩湖(埼玉県戸田市ほか)と琵琶湖ではその行動が違うことが判明。彩湖では、数十羽が群れで岸に上がって、芝生地や草地で採食している〔写真〕のが普通なのに、琵琶湖一帯では、まず岸に上がることがないとのこと。それは琵琶湖に限らず関西地方では常識とのこと。同じ鳥が東西でそんな違いがあるとはまか不思議。その理由はなんでしょう。また、東京や関東一円での行動はどうでしょうか。「ところ変われば」興味あるところです。(川内 博)

2010年9月22日水曜日

第3回東京の鳥シンポジウム・11月4日(木)夜に開催

  

毎年11月に日本野鳥の会東京・室内例会として開催しているシンポジウム。今回は「東京都産鳥類目録」作成の一環として2年前から続けている『東京の鳥』の最終回として、伊豆・小笠原諸島に焦点をあて実施します。サブタイトルは「東京の島の鳥たち―伊豆・小笠原諸島の固有種に注目しよう」。パネリストは川内博・東京都産鳥類目録作成委員長、中村一也・日本野鳥の会東京代表、山本裕・㈶日本野鳥の会自然保護室の3人。
前半では、この2年で、対象地域のほとんどの有人島を繁殖期に踏査した川内氏が最新の伊豆諸島情報を。次いで、母島観光協会主催の探鳥会講師として活動している中村氏が小笠原の近況を。そして、三宅島・アカコッコ館に長年勤め、伊豆諸島の鳥について第一人者の山本氏には海鳥の生息状況を中心に、また、最近日本野鳥の会がバードライフと組んで展開を始めた「マリーンIBA」(海の重要野鳥生息地)について、概要を話していただきます。
今回のメインイベントは後半。パネリストと参加者一体で、アカコッコやイイジマムシクイ、メグロ〔写真〕、カンムリウミスズメなど、世界的に貴重な固有種について、その野鳥の会東京として、その保護活動について話し合う予定です。詳細が決まりましたら、『ユリカモメ』およびこのHPでおしらせします。まずは11月4日夜にチェックを入れておいてください。
【日時】2010年11月4日(木)午後6時~9時 【会場】東京都渋谷区立千駄ヶ谷区民会館1階・会議室 【定員】先着60名 【参加費】300円