2011年4月20日水曜日

足環付きのカワウの写真から有意義なデータが

  

清瀬の青木秀武さんから「去る4月1日、三番瀬海浜公園へ出かけた折り、午前8時30分ごろ、上空を飛翔するカワウを何気なく撮りました。帰って編集してみますとこのカワウの下尾筒に、450と読める標識が付いていました。何の意味を持つ標識なのかわかりませんがとりあえず写真をお送りいたします。」というコメントと一緒に鮮明な写真が送られてきました。
「カワウ・標識」となればということで、さっそくバードリサーチ(府中市)に電話したところ、担当の加藤ななえさんの声。「450」のナンバー付きのカワウはあり得ないとのことで、写真を見直したところ「A50」と読めること・右足・黄色と伝えたところ、それは2003年3月6日に、千葉県市川市の行徳鳥獣保護区コロニーで、カワウ標識グループが巣内の雛に装着した個体とのこと。これまで、茨城県・霞ヶ浦の稲敷で、1回だけ観察したことがあるとのことでした。2003年生まれは、観察されるカワウとしては結構年寄りの部類とか。
いずれにしても、標識された個体を観察した時は、バードリサーチや山階鳥類研究所に連絡すると、有意義なデータとして生かされます。
【連絡先】
バードリサーチ:  br@bird-research.jp
山階鳥類研究所:  BMRC@yamashina.or.jp

2011年4月14日木曜日

文献紹介 『冬の野川の野鳥』22年間の記録

  

小金井自然観察会(会長清水徹男氏)は、名前の通り東京都小金井市を中心に活動していて、野鳥に限らず動植物全般を対象とし、その創立は1968(昭和43)年からという都内でも有数の歴史を誇る団体です。今回紹介するものは、多摩川の支流のひとつ・野川の全流約21㎞を毎年1月に、会員が自転車を連ねて、出現全鳥類を記録したもので、その22年間の記録を1冊の報告書にしたものです。
野川は、国分寺市内の日立製作所中央研究所内の湧水を水源とし、小金井市・三鷹市・調布市・狛江市・世田谷区を流れ、下流で仙川と合流した後、二子玉川で多摩川に注ぎ込む中小河川で、都区内を流れる川としては、自然度の高い水系として知られています。
今回の報告書では、1989年~2010年までの22年間で、12目28科65種の野鳥と、5目5科7種の外来鳥が記録されたこと、そしてその記録個体数が一覧表で示され、グループごとにグラフ化され、解説が添えられ、22年間での動きがわかるようになっています。
冒頭に紹介しているグラフは、セキレイ3種個体数経年変化というもので、市街地を流れる川で、冬季といえど、キセキレイが定住していることから、その水質を推し量ることができると思います。解説には、セグロセキレイが希に上流で繁殖していることが記されています。また、カラスのグラフも興味深く、ハシボソガラスの数はあまり変化がないのに対し、ハシブトガラスは2001年をピークに、大きな変動が見られます。さらに、その2種の個体数比率にも明らかな変化が見られ、東京都内のカラスに対する今後の検証の重要なデータとなると思われます。報告書の発行部数が少ないので、興味ある方は早めに下記にお問い合わせください。
『冬の野川の野鳥=22年間の調査結果報告=』
     2011年3月発行・A4判・28ページ 送料込1000円 
【問合せ先】小金井市前原町1-6-8 清水徹男方 小金井自然観察会

2011年4月2日土曜日

4月8日(金)・アカコッコ調査の集まりを開きます

  
このたびの東日本大震災の影響で、3月11日に予定していました「第1回 アカコッコの保護研究会」と「八丈島探鳥会」は中止となりました。その後も大変な状況は変わりありませんが、やや落着きを取り戻しましたので、第2回として、4月8日(金)に計画していました「アカコッコ保護研究の集まり・2」は予定通り開催します。内容は、八丈島探鳥会で実施する予定の調査と、それを有志で実施できないかということなどの検討です。
アカコッコや伊豆諸島、小笠原諸島の鳥・自然の保全に興味のある方ならどなたでも参加自由です。
【場所】日本野鳥の会東京・事務所 【時間】午後6時30分開場・7時~9時 【参加費】無料

2011年3月27日日曜日

興味深かった「サシバ・シンポジウム」

  

 3月5日(土)の午後、東京・池袋の立教大学で開かれた、第14回 日本オオタカネットワークシンポジウム「サシバの繁殖期の生態と生息状況」は、興味深い内容の発表が続きました。基調講演は東淳樹・岩手大学講師による「サシバの繁殖期の生態」。おもしろかったのはそれに続いての「各地におけるサシバの生息状況の報告」。とくに石川県や長野県など、山の多い地域での観察報告は瞠目の内容でした。
 サシバといえば「谷戸を代表するタカ」といったイメージで、里山のシンボル的な野鳥と思いこんでいました。ところが、北陸鳥類調査研究所の今森達也氏の発表「北陸地方の山地における水田に依存しないサシバの生息事情」によると、山の中にもふつうに生息し、里とは違う生態で快活に暮らしているとのこと。具体的には、北陸地方では、山の中ではサシバ・クマタカ・イヌワシが御三家ともいえる状態で生息し、サシバは水田などがない、深い谷の底部にふつうに暮らしているとのこと。その生態についてはまだ不明なことも多く、解明されていない部分もあるようですが、サシバには古くから、「里の鷹」と「山の鷹」という区別があり、「サシバ=里山・谷津田」というのはステレオタイプだということを知りました。〔写真提供:土橋信夫氏〕
 おりしも『野鳥』の4月号はサシバ特集で「滅びゆく里山の猛禽」という定冠詞がついていますが、今回のシンポジウムに参加した人は、それがやや一方的な見方であることを知ってしまいました。もちろん里地里山の保全のために、サシバを象徴的な鳥として取り上げることは問題ないのですが、その保護研究は一段高いレベルが要求されるようになったようです。(川内 博)

2011年3月22日火曜日

八丈島探鳥会の中止とアカコッコ保護研究の集まり

  
このたびの大震災とそれ以降の大災害の状況が不透明なため、残念ながら八丈島探鳥会は中止することになりました。楽しみにされていた方々にお詫び申し上げます。なお、状況が許す限り、アカコッコのセンサス調査等は有志で実施します。
3月11日(金)午後、明治神宮参道を歩いといるとき、今回の大地震を体験しました。地面が波打つのが見えました。当日夜は「第1回 アカコッコ保護研究会」を予定していましたので、ドアに中止のお知らせを貼り出し、大混乱の明治通りの歩道を自宅に向かって歩きました。
その後の状況は、まだ集まりが開ける状態か否かはわかりませんが、とりあえず、4月8日(金)夜の「アカコッコ保護研究会」は開催予定です(近くなりましたら再度案内を出します)。また、4月24日(日)早朝に八丈島で予定しています、アカコッコのセンサス調査は実施する方向です。調査に参加を希望される方はお申し出ください。詳細をお知らせします。         (川内 博)

2011年3月14日月曜日

第1回アカコッコの保護研究会・中止のお知らせ

  
心より震災のお見舞いを申し上げます。
このたびの地震に伴い、3月11日(金)夜に予定していました、第1回アカコッコの保護研究会は中止させていただきました。今後、状況を判断し、実施を予定しています。余震にご注意ください。(日本野鳥の会東京・研究部)

2011年3月7日月曜日

第1回 アカコッコの保護研究会 3月11日(金)に開催

  

日本野鳥の会東京が新規に立ち上げた「野鳥の保護研究」。その第1弾が東京・伊豆諸島特産のアカコッコ[写真]。4月22~24日には、八丈島で「探鳥会」兼「調査」を行います。この行事に参加したい方は至急申し込んでください。久しぶりの八丈島で、定員40名ですので満杯になる可能性があります。
今回の「アカコッコの保護研究会」は、勉強会のような形式で、まず、アカコッコとはどんな鳥か・なにが重要なのか・今後どんなことができるのかということのレクチャーを予定しています。その中に、昨年・一昨年の繁殖期の八丈島・青ヶ島・御蔵島・三宅島のようすが、写真とともに紹介されます。
第1回ですので、まずは仲間作り(ワーキンググループ)が一番と考えています。「野鳥保護のために何かしたい」「自然環境保全活動に興味がある」と日ごろ考えている人は集まって下さい。いろいろ意見を交わしたり、情報の交換をしたりで、意気投合できる仲間ができるかもしれません。考えているだけではダメ・まずは行動ということでチャンスにしてください。八丈島探鳥会参加者・参加を考えている人で、事前情報を知りたいという方にも役立ちます。
【日時】2011年3月11日(金)午後7~9時 【参加費】無料
【場所】日本野鳥の会東京・事務所(新宿伊藤ビル3階)
【会場への地図】本ブログ2月3日付けをご参照ください。