2010年6月19日土曜日

『江古田の森の野鳥 江古田の森と周辺の鳥類記録』が発行されました

  

中野区で自然環境がよいところといえば「区立哲学堂公園」しか思い浮かばない人はちょっと古い(?)。たしかに哲学堂公園は妙正寺川沿いの、緑が深い歴史のある公園で、今も中野区を代表する緑地であることは変わりないのですが、最近は他にもあるよと名のり出したのがその上流域にできた「江古田の森」。そんな名前は知らないという人も、「国立療養所中野病院」の跡地あたりといえば、ある程度見当がつくと思います。緑地が少なかった中野区で、周辺の住宅地、寺社林を合わせて86,406㎡と区内最大の緑地となっています。
そこでの2007~2009年にかけて月1回のロードサイドセンサスをした結果がまとめられています。観察された鳥は39種で、とくに珍しい記録はありませんが、この調査は地域の自然観察会の活動の一環のようで、住民と子どもたちが一緒に作り上げたようです。まとめをしたのは、新しい東京都産鳥類目録つくりに活躍している吉邨隆資さん。わかりやすく作られています。A4判・26ページ、2010年3月、森の学級から発行。興味ある人は、7月の研究部月例会(9日予定)に参加して希望すれば入手できるかも。残部少とのこと。

研究部・6月例会・田中流ミズナギドリの識別法

  

毎月第2金曜日に開催しています「月例研究部例会」は、今後、研究部の「月例会」と略します。今月は11日に実施。多くの方には内容はご案内できませんでしたが、海鳥識別のベテラン・田中俵造さんの『田中流ミズナギドリの識別法・その入門編・ハイイロミズナギドリ』というもので、結果的にはたいへん参考になりました。
田中さんは『ユリカモメ』№637(2008年11月号)に、「映像から見たハイイロ・ハシボソミズナギドリの識別」を載せられているように、長年の自分の目とビデオをもとに、最難関のひとつのミズナギドリ類の識別に一家言のある方。今回もビデオ映像を用いての発表。しかし、そのやり方が独特。釧路航路などで撮影したハイイロミズナギドリだけの映像を延々30分にわたって見せるという方法。他のミズナギドリが混じると混乱のもととなる・これ一種を目に焼き付けろという独善的な手法。〔写真〕
K氏をはじめ、苦情続出。比較してこそ識別ができるという常識的な意見に対し、ミズナギドリの識別はまずハイイロが基本と田中さんは一歩も譲らず。しかし、結果的にはどうやら田中さんの勝ち。ハイイロミズナギドリの規則正しい翼動が頭に残り、今度実際野外で見たときのベースとして使えるように思いました。参加者も12名あり、ワイワイとにぎやかな集まりになりました。

18 年ぶり青ヶ島再訪・繁殖期の伊豆諸島・その5

  

八丈島・八重根魚港から「還住丸」(119t・定員45名)は朝10時30分出港。 乗客は2人。タバコ臭い船室へは避けて、甲板で鳥見。オオミズナギドリを100羽程度見ました。約2時間半で青ヶ島・三宝港へ。防波堤がなく、外洋に接しているので、漁船は港に帰るとロープウェイでぶら下げて岸に揚げる仕組みとか。出迎えてくれた民宿の軽ワゴン車も、100m近い崖地を一気にふかして登るという荒技が必要。18年ぶりに訪れた伊豆諸島最南端の有人島・青ヶ島。この島の入口の雰囲気は変わっていませんでした。
 変わっていなかったのはもうひとつ。カラスバト〔写真〕の多さ。島で“くろばと”と呼ばれるこの鳥は、タブやシイが生い茂る森の中を歩けば、ウッウルルー、ガルルルーという鳴き声があちこちから響いてきて、歩くと両脇の木々からバサバサと大きな羽音をたてて飛び立ちます。とくに島の中央部の池之沢にはたくさんいて、ラインセンサスをすると1/3程度を占める圧倒的な多さ。早朝のコーラスは三宅島・大路池畔ほどではありませんが、カラスバトに加えて、イイジマムシクイ、タネコマドリ、アカコッコ、ウグイス、メジロ、ヒヨドリ、ホトトギスの声が一斉に響き、迫力のあるレベルでした。例年6月は梅雨の時期。今年は遅いとかで、私が訪れた6月7日の前日までは連日晴。しかし、翌日からは曇のち雨・風。天気予報で悪天候を知り、前日からレンタカーを借りて、8・9日は朝4時半から行動開始。機動力と雨風よけに自動車の威力を再確認しました。
 「行きはよいよい、帰りはこわい」 乗る予定だった9日の船は波が高いために欠航、キャンセル待ち1番だったヘリコプターも強風で欠航。延泊を覚悟していましたが、夕方4時半に飛んできた臨時便のヘリコプターに乗ることができ、八丈島まで20分強で飛び、5時20分発の羽田行きのANK機の最終便に滑り込みました。最近は、欠航が多く予定が立てにくい船より、運賃は高くてもヘリコミューターをという流れらしく、9人しか乗れないヘリコプターは相当前から予約しておく必要があるようです。キャンセルが出るだろうと甘く考えていましたが時代は高速・便利の時代。実際、当日夜8時前には自宅のパソコンの前に座っていましたので、それを実感しました。〈続く〉(川内 博) 

2010年5月31日月曜日

神津島にはなぜシジュウカラがいないのか・繁殖期の伊豆諸島・4

  

昨年に引き続き、繁殖期の伊豆諸島へ出かけています。今年度の第1弾は昨年も訪れた神津島。今回はジェット船で行きましたが「条件付き」。実際利島はパス。神津島でも通常の神津港ではなく多幸湾へ接岸。今回の主目的は、天上山ルートのセンサスとアカコッコ・ウチヤマセンニュウ・ヤマガラの実態調査。さらに伊豆諸島では珍しいオオルリの生息状況調査。島の北側の大きな沢で、複数の個体が大きな声でさえずっていました。ところで、今回予定外で興味を持ったのは「シジュウカラがいない」ということ。ヤマガラ〔写真〕はここかしこで出会い、元気な姿を観察できましたが、2泊3日かけて、複数で島のほとんどを歩いたにも関わらず、結局まったく確認できませんでした。お隣の式根島は増えているとか。原因は何なのか、現時点では1970年代の樋口広芳さんの論文しか、以前の状況を知る手がかりしかないこの島の特異性をこの面でも感じました。〈続く〉(川内 博)

2010年5月16日日曜日

第1回スズメ調査探鳥会成功裏に終わる

  

5月15日(土)、初めての企画「スズメ全数調査」を東京都立日比谷公園で実施しました。「第1回スズメ調査探鳥会 in HIBIYA」は計画通り6名の調査員と17名の参加者が一体となり、6コース同時に動き、約2時間で調査を終了しました。方法は「ラインセンサス」で、型どおり2km/hの速度で、左右25m・上空50m内で認めたスズメの数を地図上に落としていきました。同じコースを3回繰り返し、平均した数を6コースで合計した結果は98.2羽。日ごろ300羽程度がいると予想していたので大きく外れてしまいました。しかし、よく考えると300羽は冬期のもの。繁殖期はこんなものだったのかもしれません。2回目は12月上旬の予定。今回は「スズメの減少」が話題になっているせいか、毎日新聞(5月10日付夕刊)が取り上げ、当日もマスコミの取材がたくさんありました。NHKが夜7時のニュースで放送したほか、今後、J-WAVE(81.3FM)が17日7時20分ごろ、同日午後6時のNHKニュース、テレビ朝日が22日朝6時30分からのやじうまサタデ―などが予定されています。【写真】テレビ局の取材に答える参加者

2010年5月10日月曜日

バードウィーク(15日)日比谷公園のスズメを数えます

  

今週はバードウィーク。その一環として、最終日の15日(土)に、東京都立日比谷公園で、園内にすむスズメの全数をかぞえます。最近スズメが減っているということがいろいろなところから聞こえてきますが、日本野鳥の会東京として、きちんとその疑問に答えることができません。長年にわたるしっかりしたセンサスを行っていないからです。そこで、まず日比谷公園にスポットをあてて、今春から年2回(春・冬)、全数調査を「スズメ調査探鳥会 in HIBIYA」として、下記の要領で実施します。ぜひご参加ください。余録として、「ネコ」の全数もでてきますので、これも興味深いところです。
【記】 日時:2010年5月15日(土)8時~11時ごろ   参加費無料          集合場所:都立日比谷公園・祝田門(桜田門に近い入口)  

2010年4月13日火曜日

新設 「月例研究部例会」のお知らせ・ご案内

  

研究部では、これまでも年に何回か「研究部例会」を開催していますが、この5月からは毎月第2金曜日の夜(7~9時)に、事務所で「月例」として開くことになりました。事務所には20名以上集まれますので、野鳥の会東京の会員だけでなく、お知り合いを誘っても大丈夫かと思っています。内容は事前に決めることもありますが、参加した人の自由な発表や話題提供も大事にしたいと考えています。出席者同士が気軽に交流し、本や雑誌に目を通したり、調べ物をしたりといったサロン的な雰囲気もいいなと思っています。
その発足会を、4月23日(金)午後7~9時に開きます。今回は「スズメは減っている?」ということを話題にしますので、身近な観察例をお持ちよりください(PC・デジタルプロジェクター利用可)。
日本野鳥の会東京の事務所は、新宿花園神社の近くの明治通り沿いの「新宿伊藤ビル」3階です。「金太郎」(1階)「青木歯科」(2階)の看板を目印においでください。参加費無料・事前申し込み不要・参加者は自己紹介をお願いします。