「小笠原諸島は、どこから来て、どこへ行くのか?~魅惑の生物進化と多様性の保全~」
2011年6月、小笠原諸島が日本で4番目の世界自然遺産に登録されました。これにより小笠原諸島の自然について、いっそうの関心が寄せられると期待されます。小笠原は貴重な生物の宝庫であると共に、日本の外来種対策の最前線でもあります。そこで世界遺産登録にあわせ、海洋島小笠原諸島に生息する特異な生物の生態・生理に関する研究の成果と、現在取り組まれている保全研究の最前線について紹介いたします。
【主 催】森林総合研究所/首都大学東京小笠原研究委員会
【日 時】2011年8月28日(日)14:00~17:30 (開場13:30)
【場 所】秋葉原サテライトキャンパス(秋葉原ダイビル12階)
JR秋葉原駅徒歩約1分
【参加費】 無料 【登録】 不要
【プログラム】
13:30 開場(南硫黄調査2007記録ビデオ上映)
14:00 はじめに 可知直毅(首都大学東京小笠原研究委員長)
14:10 花外蜜腺を介した植物とアリの関係 杉浦真治(森林総合研究所)
14:50 乾性低木林の樹木の生理機能とその多様性 石田厚(京都大学)
15:30 休憩
15:40 小さなネズミの大きな影響 川上和人(森林総合研究所)
16:20 ノヤギが駆除された後の生態系はどこへ行く畑憲治(首都大学東京)
17:00 総合討論
17:30 閉会
【問い合わせ先】
Tel: 029-829-8217(森林総合研究所 牧野)
e-mail: island@tmu.ac.jp
2011年8月23日火曜日
2011年8月21日日曜日
繁殖記録・2 清瀬市の小河川でイカルチドリが繁殖
清瀬市の柳瀬川の支流空堀川の河原で、イカルチドリが繁殖しました。営巣地は、空堀川が柳瀬川に合流するあたりで、河床掘削工事の終了後に図らずも出現した河原です。〔写真〕
孵化日は不明ですが、当初の雛数は4羽でした。その後数が減ってきて、4月28日の時点で確認できるのは1羽のみとなりました。
コチドリは、毎年、柳瀬川城前橋~金山橋間の、左岸の畑や不耕作地で1~3つがい繁殖していますが、イカルチドリは繁殖していませんでした。営巣地の河原は、両岸がフェンスに囲まれ、人が容易に立ち入り難い場所です。当地でイカルチドリの繁殖を見なかったのは、こうした安全で、一定の広さの河原が無かったことも一つの理由ではないかと思っています。イカルチドリは、コチドリのように、水辺に近く開けた場所であれば、畑地でも荒れ地でも結構というほど、営巣場所に寛大ではないように思われます。(青木秀武)
2011年7月29日金曜日
繁殖記録・1 大田区内でササゴイが繁殖 !

本年6~7月に、大田区内の東京湾岸部で、ササゴイの営巣繁殖を確認しました。営巣環境は湾岸の公園の樹林地で、数年前から春~秋の季節に 付近の運河沿いの石積み護岸などで、複数個体の成鳥が観察されていて、繁殖の可能性があると推測していました。
少なくとも3ペアが1つの場所で営巣していて、クロマツで2巣とケヤキで1巣、いずれも梢より少し下の、地上から約15mのところに掛けられていました。繁殖の段階はかなりずれがあり、6月中旬の時点で中程度の大きさのヒナがいる巣・抱卵中の巣・造巣途中の巣と言うようにばらばらでした。
都市公園のため、ハシブトガラスの脅威が大きいらしく、親鳥が巣の近くで見張りをする行動も観察されました。7月下旬には巣立ち前後と思われる幼鳥が確認され、少しずつですが、繁殖に成功しているようです。(大塚豊)
2011年7月20日水曜日
第1回東京湾の水鳥の保護研究会の報告
7月8日(金)夜、日本野鳥の会東京・事務所での「第1回東京湾の水鳥の保護研究会」には東京港野鳥公園、葛西臨海公園、森ヶ崎水処理センターなどにかかわられている方も含め、東京湾の鳥に関心の深い17名が集まりました。東京湾は、かつては世界に知られた水鳥の宝庫で、とくに六郷川(多摩川)河口や千葉の新浜は、カモやシギ・チドリの名所でした。1960~70年代は湾の最奥部には遠浅の干潟がまだ残っていました。しかし、経済成長とともに湾岸部は次々と埋立てられ、その間にさまざまな保護活動・運動が行われましたが、結局東京都に属する場所からは自然海岸はなくなり、その代償として、人工なぎさ〔写真・葛西海浜公園東なぎさ〕や水辺が造成されました。一連の流れの中で、シギ・チドリ類の減少はいちじるしく、種類・数ともかつてとは比べものにならない状態になっています。
しかし、沿岸部の海上には数万~10数万羽のスズガモや、数千羽のカンムリカイツブリ・ハジロカイツブリが越冬し、人工なぎさには春・秋には万単位のコアジサシ・コアジサシが羽を休め、年間を通して多数のカワウが餌場として利用しています。ほかにもミヤコドリをはじめ、珍しいヘラサギ類やサギ類、カモ類も生息していて、「水鳥の宝庫」は今も続いています。
このような環境を守るとともに、より良好な環境を創りあげていくことがこれから我々に課せられたということで、今後、息長くその保護研究を続けていくこととなりました。
2011年6月28日火曜日
東京港一帯の水鳥とその保護・保全活動を始めます
日本野鳥の会東京・研究部では、今年初めに、月例研究部例会 (通称月例会) として、「フリートーキング・東京湾の野鳥調査の現状と将来を考える」(1月14日)、「いま東京湾の水鳥は-シギ・チドリ類報告会」(2月11日) をそれぞれ17名・16名の参加を得て開き、活発な討議を行いました。
そして得た結論のひとつとして、とりあえず、東京湾のなかで東京都に属する区域 (東京港・葛西などで、この地域を「東京港一帯」とする ) の水鳥と水辺環境について、過去の記録も含めて集約するとともに、毎冬数千羽が越冬しているカンムリカイツブリ〔写真・川内博氏提供〕や数万羽が記録されているスズガモを中心に、その生息状況の記録と越冬地としての環境を整える作業をしようということになりました。
とくにカンムリカイツブリ がこれだけの数が集結する海域は少ないのではないか、また、両種ともラムサール条約の登録基準を満たしているので、世界的にみても貴重な越冬地として、それなりの対処が必要であるという意見が出ました。これらのことを軸に、下記の予定で集まりを開催します。
【日時】2011年7月8日(金) 午後6時30分開場、7時~9時
【場所】日本野鳥の会東京・事務所〔会場地図は本ブログ2月3日に掲示〕
【内容】東京港一帯の水鳥と水辺環境の保護研究・今後の活動について
2011年6月18日土曜日
八王子市犬目の野鳥・20年間の観察記録を発表

八王子市犬目は、市の北に位置する丘陵地帯で、調査地は標高140~200m。ここ20年間に環境は大きく変化し、それにともなって生息鳥類も変化しています。著者・吉邨隆資氏は、学生時代のから、畑や雑木林、水田が残るこの地でロードサイドセンサスを続け、途中中断はあったものの現在も続けていて、このたび1989(平成元年)~2009(平成21)年までの記録をまとめ、A4判・40ページの報告書『八王子市犬目の野鳥 20年間の観察記録』として発行されました。
観察された野鳥は13目36科90種で、内容的には、優占順位の個体数では、ヒヨドリ>スズメ>メジロ>シジュウカラ>エナガ、出現頻度では、ヒヨドリ>シジュウカラ>スズメ>ハシブトガラス>メジロと、関東地方の郊外ではふつうの記録ですが、ここ数十年来、日本各地の都市近郊で起こっている環境変化と生物の関係が、20年間の時の流れの中で、具体的な数字としてとらえることができます。
たとえば、ガビチョウという中国原産の移入種が、いつの時期からこの地に現れ、その後勢力を増していくようすが記録〔表〕から読み取れます。また、「畑の鳥」といえるヒバリが1990年初めに姿を消したり、ホオジロが年を追うごとに数が減らしていくようすがわかります。さらに、まとめとして、個体数と種数の変化のグラフや土地利用の年代別変化の分析などもあり、この地の鳥相の変化を知ることもでき、重要な文献となっています。ところで、最近東京の市街地でホトトギスの記録が増えていると聞きますが、ここのデータでも表れています。ウグイスの平地進出と相関関係があるのではなどと、いろいろ深読みもできる貴重なデータ集です。
2011年6月6日月曜日
第1回アカコッコの保護研究会を開催します・6月10日
東日本大震災のために延期していました「アカコッコの保護研究会」の1回目を、6月10日(金)午後7時~9時に、日本野鳥の会東京の事務所で開きます。4月下旬に八丈島でのアカコッコの生息調査も実施しましたので、今回はその報告会もかねています。保護研究といっても、まだ何をすべきか・何ができるのかといった段階ですので、参加された方からの経験やアイデアなどを柔軟に組み入れながら、方向性を決めていきたいと思っています。
ところで、今回八丈島を訪れて、いまさらながら気づいたことは、「八丈島は伊豆諸島の主」ということ。野鳥の面からいえば「三宅島が宝庫」と思いがちですが、八丈島のほうが大きいだけに、島内にさまざまな環境があり、見どころが多いということです。アカコッコの数も三宅島に匹敵するのではないかという印象を持ちました。〔写真は島内でもっとも自然環境が良好な鴨川林道〕
今回の研究会では、もう一つ、「八丈島と三宅島のアカコッコの囀りが違うという問題」にも触れたいと思っています。
八丈島や伊豆諸島の鳥や自然に興味のある方はご参加ください。
【日時】2011年6月10日(金)午後6時30分開場、午後7時~9時
【会場】日本野鳥の会東京・事務所〔新宿・花園神社近く・明治通り沿い〕
※2月3日付けの本ブログに会場案内地図を掲載
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