2022年3月15日火曜日

新しい展開を見せだした東京「池袋西口」のムクドリのねぐら・続報

           

   昨年1215日付の本ブログで「“駅前ねぐら”ではないムクドリのねぐら・2」というタイトルで、東京・池袋西口公園の事例を紹介しました。その後月2回のペースで状況を追っていますので、そのようすを紹介します。 

池袋西口公園には「東京芸術劇場」という日本有数のクラシック音楽の殿堂がある場所ですので行かれた方は多いでしょう。ムクドリのねぐらはその建物から50mも離れていない車道内のクスノキの大木で、ムクドリたちは近くのビル屋上のTVアンテナに群れで止まり、明るさが10ルクス程度になってから、薄暗いなかで一気にねぐら入りをします。前報では100羽程度としましたが、その後200羽程度であることがわかりました。また、同じ木の下で越冬しているウグイス2羽もその姿を確認しました。

1月、2月とムクドリのねぐらは同じ状況が続きました。しかし311日には状況が変わっていました。ひとつは、ねぐらに入る前に止まっていたTVアンテナの周りに工事用の囲いができ、ムクドリたちは別々のビルの屋上に分散していました。もう一つは、ムクドリのねぐら入りがいつもと違って、クスノキに一気に飛び込むのではなく、周辺を何度も旋回しました。数も200羽をはるかに超えていました。規模は小さいながらも“夏ねぐら”のそれを思い出させるような動きでした。写真に撮って数を数えたら500羽前後とわかりました。そのためかねぐら入りしてからの鳴き騒ぎ声も、今まで5分でおさまっていたのに、10分と延びていました。さて、そうなるとここは“冬ねぐら”ではおさまらず、春からも“駅前ねぐら”が続く可能性が出てきました。 〔日本野鳥の会東京・研究部〕

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