2021年8月21日土曜日

           

   頭痛の種の“ムクドリのねぐら”問題の季節になりました。ムクドリが夕方になると毎日人通りの多い駅前や繁華街に集まって、夜半にかけて大声で鳴き騒ぎ、糞を落とし、換羽中には羽が漂い、近隣の商店・住民や通行人が迷惑をするという社会問題です。

同じく鳥が関係する“カラス問題”は「食べもの」というキーワードがあり、街なかでは生ごみなどの管理をきちんとすれば、ある程度解決できますが、ムクドリの方は、話題となって半世紀たった今も、解決の糸口も見いだせない難問です。ただ、この問題は東京23区内では少なく、千葉・埼玉などで多発しているのが特徴的です。このあたりに何らかキーがあるのかもしれません。 

ところで、そのムクドリちょっとした“異変?”がこの夏目立ちます。これまであまり見かけなかった「セミ獲り」をすること【写真・川内 博氏撮影】。ムクドリの食べ物は多様で、熟柿や木の実も食べますが、主食は地面にいる虫やその幼虫です。その中で、ここ数年来羽化途中や直後の“柔らかいセミ”を襲って食べるという光景を目撃します。以前からセミも彼らのメニューに入っていましたが、目立つようになってきました。

今夏もアブラゼミ・ミンミンゼミ・ニイニイゼミが主流で、暑いなか元気に鳴いていて、とくに数が多い・少ないという印象はありません。セミも多いのですがムクドリもたくさんいますので、彼らが群れで襲えば、それなりの影響が出るかもしれません。何か知見のある方はぜひご連絡ください。                                                                  〔研究部〕

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