2015年7月27日月曜日

ことし、高尾山でアカショウビンを見た人・撮った人はいませんか

  
この初夏から夏にかけて、高尾山でアカショウビンの声が各所で響いたようです。いまのところ研究部に寄せられている報告は「鳴声」ばかりです。どなたか姿を見た・撮影したという人はいませんか。
ところで、高尾山で撮られたアカショウビンの写真が『ユリカモメ』裏表紙に載っています〔写真〕。20076月号(№620)で、全体のタイトルは「KR(コダクローム64)の終焉」。フィルム時代の1979624日に6号路で、スローシャッターで撮ったとのこと。KRはフィルム感度(ISO)が64と低く、高画質で、長期保存に適しているということで、当時はプロやプロ級の写真家はこぞって使っていたリバーサルフィルムです。
撮影者は、日本野鳥の会東京幹事の西村眞一さん。結局、この一枚が、高尾山で撮られたアカショウビンの写真としては最後ではないかとのことですが、いかがでしょうか。これ以後に高尾山およびその周辺でアカショウビンを撮られた方は、ぜひご連絡ください。 
                  (日本野鳥の会東京・研究部)


2015年7月17日金曜日

講演会の紹介・御蔵島のノネコ里親作戦 7月25日(土)

  

皆さま、野学校、第13 回目の授業のお知らせです。今回は、山階鳥類研究所の岡奈理子さんをお迎えし、御蔵島のオオミズナギドリの生態とノネコの里親作戦について、お話を伺います。  

  ・日時:2015年7月25日(土)13:30開場、14:00開始~16:20終了
 ・講師:岡 奈理子(おかなりこ)さん〔山階鳥類研究所上席研究員〕
・テーマ:東京の今ここに在る危機
            ―世界最大級の海鳥繁殖島とノネコ問題

〔講師プロフィール〕
1950 年代生まれ、(公財)山階鳥類研究所鳥学研究室長、評議員を経て、現在、上席研究員。のべ 15 年近く鳥学ジャーナル 2 誌の編集長を務める。東京農大客員教授。水産学博士。ミズナギドリ類の桁違いの生態に魅了され、ミズナギドリで人生棒に振るなら本望、がポリシー。実験室ワークから飛び出て今世紀はオオミズナギドリ研究の出発地の御蔵島に学生さんを受け入れて研究活動を行った。やむにやまれずに、最大の脅威ノネコ対策に奔走中。

・参加費:大人 1000円、大学生 500円、高校生以下無料
     〔事前の参加申し込みは不要です〕
・交通:東急目黒線「武蔵小山駅」西口より徒歩3分



2015年7月9日木曜日

写真募集・東京で子育てする野鳥の姿をお寄せください〔会員限定〕

  
『ユリカモメ』(日本野鳥の会東京機関誌)では、東京で子育てする野鳥の親子、若鳥・ヒナたちの姿の写真を募集しています。入選作品は9月号裏表紙に掲載されます。
シジュウカラ〔写真・川内博氏撮影〕、スズメ、カルガモなどふつうにいる鳥たちのショットや、伊豆諸島や小笠原諸島での希少な繁殖記録などを下記の要領でお送り下さい。
【応募要領】
1.撮影場所は東京都内に限定 2.応募は3点まで 3.巣で撮ったものは不可 4.古い写真も可 5.応募は、Eメール添付かプリント(L2L判)送付。 6.応募できる方は会員(入会と同時の応募は可) 7.締切:2015731日 
【送付先】
1.Eメール:officeyacho-tokyo.org〔送付時に☆を@に変換〕
2.郵送:〒1600022 新宿区新宿51816  新宿伊藤ビル3
                   日本野鳥の会東京
※ それぞれ編集委員会あてに。住所・氏名・連絡電話番号を忘れずに・作品は返却しません。

2015年6月15日月曜日

大注目! 明治神宮の杜が“キビタキの森に”

  

「鎮座百年 第二次明治神宮境内総合調査」の調査結果をもとに作られたNHKスペシャル「明治神宮 不思議の森」という番組が、52日に放送され、その後何回か再放送もされていますので、視た方も多いことでしょう。
番組では、一般には“太古の森”と思われている明治神宮の緑が、明治天皇崩御にあたって造成された100年にも満たない「人工林」であること、そしてその造成にあたっては“森の遷移”を考えて、将来的に照葉樹の森にしようという計画があったことを紹介しています。
“森の遷移”は鳥の面からも読み取ることができ、最近はキビタキ〔写真〕が複数定着するようになっています。キビタキは、一般的に「山地の森で繁殖する夏鳥」というイメージがありますが、近年は平地林での営巣例も増えています。
ここ明治神宮でも、今年の繁殖期には5羽以上が囀り続けています。2012年の調査時に営巣を確認し、その後継続調査を続けていますが、今夏は、御苑・北池・西参道・北参道付近で、元気で明るい声で歌い続けています。
冒頭のNHKの番組には「~100年の大実験~」というサブタイトルがついています。この実験を、鳥の面からも見守り続けています。(川内 博)

2015年6月3日水曜日

図書紹介 “オキノタユウ”って鳥、ご存じですか?

  
“オキノタユウ”を漢字で「沖の大夫」とかけば、ある程度見当がつくかもしれません。標準和名をアホウドリ(信天翁)という大型の海鳥で、一度は絶滅宣言が出されましたが、伊豆諸島・鳥島で再発見され、国の特別天然記念物(そのおもな生息地・鳥島も天然保護地域)、国内希少野生動植物、絶滅危惧Ⅱ類に指定されている、国際的にも貴重な鳥です。

今年1月号の『ユリカモメ』(日本野鳥の会東京機関誌)に、その保護・研究の第一人者の長谷川博さんが、巻頭言と近況報告を書かれています。巻頭言のタイトルは「アホウドリをやめて、オキノタユウに」で、長谷川さんの長年の主張です。
このたび長谷川博さんが『オキノタユウの島で 無人島滞在“アホウドリ”調査日誌』(偕成社、1800円+税)を出されました。
鳥島での孤軍奮闘の保護研究活動は国を動かし、今では環境省や山階鳥類研究所も加わって、オキノタユウは絶滅の危機を脱し、5000羽を超える勢いです。

この書には、長谷川さんの鳥島での生活も紹介されていて、小学校上級生以上なら、楽しく読めるような内容で、オキノタユウの最新情報が満載です。(川内 博)

2015年5月22日金曜日

今年も江戸っ子エナガの繁殖を追っています

  
“雑木林のエンジェル”と呼ばれ、多摩地区で増えたかわいい小鳥・エナガ〔スズメ目エナガ科〕が、いま東京都心の緑地〔緑島〕でも子育てをはじめています。
2000年前後には、杉並区や練馬区など23区内でも郊外の地域で繁殖が確認されましたが、2010年前後には、明治神宮(渋谷区)や新宿御苑(渋谷・新宿区)にまで分布が広がり、昨年までには自然教育園(港区)皇居(千代田区)などでも幼鳥が観察されるようになりました。
今年は、自然教育園で一般観察路ぞいの場所で繁殖し、巣立ちビナも撮影されました〔写真・本多菊太郎氏提供〕。その後ヒナたちは11羽いることが観察され、園内で順調に大きくなっているようです。巣は、巣立ち後採集され、今月末まで自然教育園・管理棟で展示されています。
現在までのところ、他の緑島では、小石川植物園(文京区)で営巣が発見されていますが、小石川後楽園・六義園(文京区)、皇居東御苑(千代田区)、浜離宮(中央区)などでは見かけなかったとの報告があります。見落としもあると思われますので、都心の緑地に出かけられたとき、エナガに気をつけてください。

営巣・繁殖を確認したら、日本野鳥の会東京・研究部あてお知らせください。

2015年5月6日水曜日

東京の平地部の緑地で“ホーホケキョ”と鳴いていませんか?

  

ウグイス(鶯)〔写真・川内博氏撮影〕のさえずりは、“法・法華経”と聞こえ、早春を感じさせる美しい鳴声です。気象庁もその初音を「生物季節観測」のひとつとしています。
 東京の街なかの緑地(明治神宮、自然教育園、小石川植物園など)でも、3月初め~4月中ごろまではその声を楽しむことができますが、5月には、丘陵や山地に行かないと聞くことができません。
  しかし、少し前から小金井市や府中市、調布市などの多摩地区の平地部の緑地で、ひと夏中その声が聞かれているところがあります。ヤマガラ(山雀)とともに、その分布を広げているようです。
日本野鳥の会東京・研究部では、その実態を調べています。東京の平地部で、57月にかけて、ウグイス・ヤマガラがいつもいる場所がありましたら、下記にお知らせください。

【連 絡 先】メールoffice☆yacho-tokyo.org〔送信の際には☆を@にしてください〕 Fax03-5273-5142 手紙:〒1600022 新宿区新宿51816 新宿伊藤ビル3階 日本野鳥の会東京・研究部あて。お名前・連絡先を忘れずに