2015年12月8日火曜日

お知らせ・日本野鳥の会東京・研究部のホームページURLの変更

  
日本野鳥の会東京・研究部のホームページ(HP)は、2015年5月8日以来、更新をしていませんでしたが、このたび、12月1日から、新しいURL(アドレス)で再開しました。
新しいHPのアドレスは、http://www.yacho-tokyo.org/birdstudy/       よろしくお願いします。
                            (日本野鳥の会東京・研究部)

2015年11月30日月曜日

今冬の越冬期調査にご参加ください

  

今冬の調査は、①カモを中心とした個体数調査と②東京23区のオオタカ・ノスリの一斉調査を行います。〔写真:オオタカ・川内博氏撮影〕
①の調査は例年、都内全域を対象として実施しているものですが、今回は規模を拡大する予定です。また、②は昨年に引き続いての第2回となります。どちらも、ひろく参加を求めています。興味ある方は研究部あてご連絡ください。

【実施要領】
①カモを中心とした個体数調査
(1) 調査範囲:島しょ・海上を含めた東京都内全域
(2) 調査期間・時間:201619日(土)~117日(日)の間で1回。
    9時~15時を原則。
(3) 調査方法:カモ類および水鳥10種(カイツブリ・カワウ・ゴイサギ・ダイサギ・コサギ・アオサギ・バン・オオバン・ユリカモメ・カワセミ)はカウント調査。他の出現鳥は概数記録。 
(4) 結果報告:1月末までに、メール・手紙・Faxなどで、研究部カモ係あてにお送りください。

②東京23区のオオタカ・ノスリ一斉調査・第2
(1 )調査範囲:東京23
(2) 調査日・時間:2016110日(日)
   〔荒天の場合は、111日(月・祝)〕 午前10時~12時の2時間
(3) 調査方法:オオタカ・ノスリがいそうな環境で、上記の時間探索し、オオタカ・ノスリの観察数を記録してください。同時に出現した猛禽類も記録してください。調べたがいなかったという記録も大事ですのでご報告ください。
(4) 結果報告:120日までに、メール・手紙・Faxなどで、研究部タカ係あてにお送りください。

【問合せ・送り先】
(〒1600022 新宿区新宿51816  新宿伊藤ビル3
E-mailofficeyacho-tokyo.org 〔送付の際は☆を@に変換を〕
Fax03-5273-5142             日本野鳥の会東京・研究部


2015年11月18日水曜日

東京の珍しい鳥の記録を検討しています

  


日本野鳥の会東京・研究部では「野鳥記録委員会」を設けて、東京都内で記録された「初記録」や「稀な鳥」についてして検討しています。この1116日に同委員会を開催し、およそ20件の記録について記録と図鑑をひっくり返しながら検討しました。写真〕
対象種はミヤマガラス、ハイイロオウチュウ、コシャクシギ、ヒメクイナなどで、順次、会報『ユリカモメ』で発表する予定です。この場だけでは同定がむずかしい種や亜種もあり、持ち帰ってさらに詳細な検討を続けています。

ところで、これら認定種の発表は、今のところ『ユリカモメ』の誌上だけで行っています。発表はすでに5回を数え、初記録としてはキバラガラ(19852月・都立城北中央公園)、コウライアイサ(201111月・狛江市多摩川)、タカサゴモズ(201211月・東京港野鳥公園)、ヒメカモメ(20132月・大田区多摩川)、ノハラツグミ(20133月・大田区多摩川)などで、カラー写真とともに、観察・撮影者、観察場所・日時、行動などもきちんと記載しています。

日本野鳥の会東京の野鳥記録委員会は、叶内拓哉委員長、大塚 豊副委員長以下、川沢祥三、川内 博、鈴木弘行、田島基之、三間久豊、渡部良樹の8名で構成されています。興味ある方は、ぜひ日本野鳥の会東京に入会して、『ユリカモメ』でご覧ください。

2015年10月26日月曜日

多摩川河口の自然を考えるシンポジウム・10月31日

  

日本野鳥の会神奈川支部・日本野鳥の会東京・日本野鳥の会の主催で、「多摩川河口の自然を考えるシンポジウム 2015が、10月31(土)午後、ラゾーナ川崎5階「プラザソル」JR川崎駅下車、徒歩5分)で開かれます。
ちらし〔図〕には「東京湾で最大規模の河口干潟がある多摩川河口は、シギチドリ類を始め干潟生物の宝庫です。そんな干潟に(仮称)羽田連絡道路の建設が予定されています。皆さんで多摩川河口干潟の過去、現在、未来を考える集いにしたいと考えています。」と記されています。
さらに、このシンポジウム主催者の日本野鳥の会評議員の石井 隆さんは「もっとも基本的な問題は、約5㎞の範囲に首都高速横羽線、国道15号線、首都高速湾岸線が既に存在していて、国道15号線の多摩川トンネルの建設も決まりました。その上都市計画上の位置付のない羽田連絡道路が、造る必要性の議論がないまま進行してしまいました。」と、『ユリカモメ』11月号の巻頭で指摘しています。
ぜひ、参加され、実情を知るとともに、ご意見をお願いします。
 
開場:13時 開演:13時半18時半(予定)  入場無料・先着200


2015年10月19日月曜日

「オキノタユウ」講演会・長谷川 博さん、40年を語る

  

“アホウドリ(阿呆鳥)をやめて、オキノタユウ(沖の大夫)に”と改名を主張し続ける、この鳥の第一人者・東邦大学名誉教授・長谷川 さんの講演会「オキノタユウと40年・・・その保護研究活動を語る」(日本野鳥の会東京主催)が、1017日(土)午後に、会員を対象に東京・新宿で開かれました。〔写真〕

前半は、太平洋上の絶海の孤島・鳥島で、一時は絶滅宣言されたオキノタユウを、1976(昭和51)年秋から調査を始め、以来40年の歳月を費やして、今シーズン(201516年繁殖期)には、700組以上の番いが産卵し、500羽以上のヒナが巣立つことは確実といえるまでに復活させた話です。
長谷川さんは、ひとり孤島に渡り、オキノタユウの繁殖地の保全・改善を続け、新たな営巣地を造り、成鳥やヒナの数をかぞえ、足環やカラーリングをつけるという作業を黙々と続け、都や国も動き、ついには、特別のことがない限り“絶滅”という事態は起こらない状態にまでたどり着かせました。そして、3年後の2018年に、鳥島の集団の総個体数が約5000羽になると予測されるので、それまで調査を続けるとのことです。
後半は、オキノタユウの未来にかけての話で、現時点まではその数は右肩上がりで、保護活動がうまくいってはいるものの、漁業による混獲(こんかく)や海洋汚染問題が、世界的にますます深刻化している現状のなかで、オキノタユウだけでなく、海鳥類全般の問題としてどう対応していくか、これからの宿題も大きいとの話で締めくくられました。

折しも、NHK・ラジオ第2放送で、平岡昭利さん(下関市立大学名誉教授)の講演「アホウドリと帝国日本の南進」という番組が、4回シリーズで放送されています(※)。ここでの話を聴くと歴史的な背景の知識が加わり、「オキノタユウに改名を」という長谷川さんの主張の妥当性が、より深く理解できるようになると思います。


※第3回の再放送が1024日(日)午前10時~11時に、また、第4回の放送が同日午後8時~9時に予定されています。

2015年9月30日水曜日

高尾のアカショウビン・その後の情報

  

今年の夏、久しぶりに高尾山(八王子市)の山中で、夏鳥・アカショウビンの声を聞いたという報が、たくさん寄せられました。その情報は、『ユリカモメ』(日本野鳥の会東京の機関誌)9月号に掲載されました。それをまとめると、525日に南浅川町で声を聞いたというのが最初で、その後、1号路・3号路・4号路〔写真〕・高尾山口駅といろいろな場所で声が聞かれています。
その後、ビジターセンターのネイチャーガイドさんに聞いたところ、姿を見たという話があり、また、6号路で木の上の姿を確認し、写真を1枚撮ったが証拠写真程度との報もありました。結局、決定的な写真を撮った方は、野鳥関係者にはいないようです。

しかし、当初気がかりだった“スピーカー”の声ではなく、本物が長期間定着していたことは間違いないということになりました。また、2羽同時に声を聞いたという報もあり、来夏が楽しみです。今のところ、最終確認は72日ですが、これより後に記録した方はご連絡ください。

2015年9月8日火曜日

都内のムクドリのねぐらは?・③           西葛西駅のいま

  

東京のムクドリの集団ねぐら地として、全国的にも知られている地下鉄東西線・西葛西駅前で異変が起きていました。95日(土)、午後615分ごろ、辺りはうす暗くなっていましたが、ねぐらとしている南口のクスノキの大木からはムクドリの騒音が聞こえてきません。代りに、クスノキのそばに設置された4つの小さなスピーカー〔写真〕から、カシャー・カシャーという人工的なノイズ音が連続して響いています。クスノキに近づく群れも木に止まらずUターンしていきます。

 ムクドリはどこにと探すと、そこから約100m離れたビルの屋上のTVアンテナや広告塔に数百羽ずつの群れで分散して止まっていていました。清砂大橋通り(国道450号)で、ビルの屋上のようすを見ていると、620分過ぎ、30ルクスくらいの暗い中で、眼下の公園・「子供の広場」へ次々と降りていき、そこの樹木に全群が集まりました。ねぐらの直下では70デシベルを超す騒音状態。しばらくすると鳴き声も小さくなったので、駅前に戻り、北口へ回ったらにぎやかなムクドリの声。駅前広場の樹木数本に多数の影が。一部は南口から北口に移動しただけのようです。

 ムクドリの嫌がる周波数の音を出すというこの新器機は、各地で成果をあげているようです。しかし、長期間使うと、ムクドリたちは実害のないことに気づき、慣れてしまい、効果が半減するという、これまでのいろいろな対策と同じ経過をたどる可能性もあると思われます。

 この問題を解決するには、ムクドリを被害のより小さい場所に「移動」させるというのが、いま採れる一番有効な方法と思います。そのためには、ムクドリのための「ねぐら場所」を設定し、この器機などを用い、そこに誘導するなどの計画性が必要です。

 「散らすだけ」の対症療法的な対処から、一歩進んでもらいたいと感じたのが、今回の西葛西駅前での観察でした。
この地で、ムクドリを観察されている方は、ぜひその後の状況をお知らせください。          (日本野鳥の会東京・研究部)