2017年2月12日日曜日

「東京のカラス問題」は過去問か?・・・2月15日のテレビ番組紹介

           
 
 さいきん身近な場所から“カラスが減った!”と思ったことはありませんか。ごみ集積所で生ごみを食い荒らされることがなくなった、いつもの散歩道でカラスの姿が少なくなっていると実感されている人は多いと思います。東京都心部で「カラスが減った」という証拠があります。都市鳥研究会が5年ごとに行っている、都内3か所の集団ねぐら地(明治神宮・自然教育園・豊島岡墓地)での昨年末のカウント調査では、ねぐら入りする数は往時(18,664羽)の144,816羽)以下となっています。

「東京のカラス問題」については、1999(平成11)年から日本野鳥の会東京・研究部が中心になってカラスシンポジウムを立ち上げ、その対策を提案しました。その主旨は、東京都心部のカラスが増えた大きな原因は、雑食性のカラスの餌となる「生ごみ」が街角にあふれかえっていたため。対策としては、住人や業者のごみの出し方とそれを収集する行政の対応を改善し、結果的に路上にカラスの餌のない環境をつくり、彼らを「兵糧攻め」するのが一番だというものでした。そして“ごみを荒らすのはカラスだから、捕まえて減らせばいい”という対策はとらないようにという警鐘でした。

しかし、都が実施したカラス対策は、危惧していた「カラス捕獲トラップ」〔写真提供:川内博氏〕の大量設置でした。2001年から都立公園など100か所以上に、大型の捕獲用のトラップを設置し、毎年1万数千羽のカラスを捕殺し続けています。
世間的にはそれが功を奏してカラスが減ったと思われていますが、5回開いたカラスシンポジウムの会場には、ごみ荒らしに困っている住民や、収集している23区の担当者も多数出席していて、「ごみの管理」が一番ということを理解してもらっていて、各区でそれぞれ創意工夫・努力がされ、野放し状態だったごみの管理がしっかりされ、都民からのカラス関係の苦情は激減しています。

一連の「東京のカラス問題」が、215日(水)の深夜(16日)午前043分~113に放送されるTBS「上田晋也のニッポンの過去問」に登場します。タイトルは『東京カラス騒動』とのことです。

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