2009年6月15日月曜日

繁殖記録1・多摩川下流のチョウゲンボウの母と子

           

 多摩川下流域の橋で今年、チョウゲンボウが繁殖しました。この橋での繁殖は十数年ぶりのことと思われます。巣は鉄骨上のドバトの糞だまりを利用していました。この巣では孵化後2週間あまりたってから雄親が姿を見せなくなり、雌親だけで3羽のヒナへの給餌を頑張っていました。それでもやはり餌の量が足りないのか成育が遅く、一番小さいヒナは孵化から約6週間たっても全身が灰白色のままでした。
 このヒナは結局、橋梁から川の中に落下してしまい、助かりませんでした。そして孵化から6.5週間ほど経過した6月11日(木)ようやく1羽が巣立ちをしました。巣は流れの真ん中に立つ橋脚の近くにあり、陸地に到達するには幅の広い流れを飛び越えなくてはなりませんので、河川敷のグラウンドにヒナの無事な姿を見つけた時は感激しました。
 残りの1羽は6月10日(水)の朝から橋梁上に姿が見えなくなりましたが、これも巣立った可能性はあると思います。6月12日(金)、6月13日(土)には巣から数十メートル離れた橋梁上にヒナ1羽が見られ、雌親が橋の近辺で行動していました。母子家庭のチョウゲンボウが今後も順調に成長してくれることを祈っています。(川沢祥三)

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