2009年10月10日土曜日

「野鳥記録検討会始動」アカアシカツオドリの写真蘇る

           

 日本野鳥の会東京支部では、これまで東京都産の鳥について、客観的に検討する場がありませんでした。今回『東京都産超類目録2000』を作成するにあたって、その必要性が出てきましたので、研究部内に「野鳥記録検討会」を開設しました。座長は叶内拓哉氏。メンバーとしては大塚豊・川内博・鈴木弘行・田島基之・渡部良樹の各氏。その第1回会合が、10月8日(木)に開催されました。当日は強力台風18号が本州を直撃した日。延期が予想されていましたが、メンバーの日頃の行いが良いためか、午後には台風一過の晴れ。鈴木氏が仕事で欠席されましたが、予定されていた「珍鳥一覧」(『ユリカモメ』№648・2009年10月号掲載)の検討から始まりました。その中で記録採否の「基準」案が練られ、次のような案が出てきています。
1.初記録種については、①標本・写真・声紋など後でも確認できる物証のあり、信頼できる人が複数で確認したもの ②標本のあるもの、環境省のバンディング記録 2.初記録ではない場合は、①複数での観察 ②スケッチ・詳しい記録情報などでも可とやや緩和する 3.単独での観察記録は「参考記録」とする・・・
 これらは、あくまで「案」の第一段階で、今後検討を重ねて、決定は『ユリカモメ』誌上に発表します。いずれにしても、単独でそのような機会に遭遇したときは、観察・メモをしっかりして、写真を撮って、できれば仲間に知らせて複数で確認し、早めに発表してください。発表の場合は「印刷物」にすると説得力があります。ブログ・HPなどインターネット上で発表した場合は、年・月・日を明記した完全原稿を50部程度プリントアウトし、しかるべき人(例えば検討会メンバー、支部幹事・リーダーなど)・機関(東京支部研究部、日本野鳥の会、山階鳥類研究所など)に送っておくと記録検討の対象になります。アップしただけでは証拠として採用されませんのでご注意ください。
 写真〔田久保晴孝氏撮影〕は、1978年8月15日に、東京湾富津航路の船上で撮られたアカアシカツオドリです。未発表の記録ですが、証拠として残されていたものがいま蘇ってきました。

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