2011年12月14日水曜日

東京都内でのカラスのクルミ割り行動

           

10月に青梅市内の多摩川に行ったとき、今夏の台風でできた広い礫河原で、ハシボソガラスがオニグルミの実をくわえて20~30m飛び上がってはクルミを落とすという行動をしていました。何回も落とすうちにクルミは割れ、中身を嘴でほじくって食べる様子も観察しました。食べ終わるとすぐに新しいクルミをくわえて現れ、同じ行動を繰り返していました。こういったクルミ落としの行動は全国で観察されており、海岸沿いでは堅い殻を持つ貝類を食べるときにも行われるそうです。〔写真・渡部良樹氏提供〕
 このような行動が都内ではどれくらい観察されているのかと思って情報を募ったところ、多摩川下流や八王子市、青梅市、羽村市、福生市、小金井市、日野市、羽村市など都内各地で観察されていることが分かりました。古いものでは1994年(多摩川下流)、1995年(八王子市)という記録もあり、以前からこのような“文化”を持ったカラスがいたことがわかりました。また、これら以外にも八王子市や福生市では、道路にクルミを置いて自動車に轢かせて割っていると考えられる行動も観察されているそうです。
 都内でクルミを落として割る、車に轢かせて割るといった観察をされたことのある方は情報をお寄せください。また、これ以外にもカラスの面白い行動があれば是非お知らせください。観察事例をまとめて報告する予定です。                                       (御手洗望)
【情報送り先】 windswift★hotmail.co.jp (★を@に変えてお送り下さい)

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