2008年11月21日金曜日

アカガシラカラスバト講演会に参加して

           



 11月16日(日)午後1時から、東京・上野動物園の西園動物園ホールで開かれた講演会に参加しました。演題は2つで、いずれも小笠原諸島特産亜種のアカガシラカラスバト(赤頭烏鳩)の近況を伝えるもの。前半は「アカガシラカラスバトの生物学的な話」ということで、森林総合研究所の川上和人さん、後半は「小笠原のアカガシラカラスバトの現状」ということで、小笠原自然文化研究所の鈴木創さんが、いずれも素敵なイラストをまじえた構成で、絶滅の危機に瀕している(推定個体数40羽以下)現状を分かりやすく解説されました。小笠原諸島には、標本3体を残して絶滅した近縁種のオガサワラカラスバトがいて、その轍を踏まないために、国・都・村そして動物園も一体化して、その保護と増殖に邁進している状況です。今回の講演会もその一環で、アカガシラカラスバト(愛称・あかぽっぽ)の生態紹介と知名度をあげるために開かれたようです。会場のとなりでは、保全活動や動物園での飼育状況が特別展示「あかぽっぽ祭」ということで、写真やビデオで紹介されていました。 今回参加しての裏収穫は、アピールの際のイラスト使用の効果性(イラストは川上画伯作)と、あかぽっぽの「赤」が、南国の島特有の暗い林床で映えるという鈴木さんの言葉。小笠原諸島は東京都所管地。来年度から予定している島嶼部の鳥類目録作成への準備として、裏から表から価値ある情報収集となりました。(川内博)

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