2018年5月14日月曜日

オオヨシキリはなぜいなくなった?・・・『続・東京の野鳥たち』編集中

           


現在、一昨年に発行した『東京の野鳥たち~月例探鳥会7か所・20年間の記録~』の続刊、『続・東京の野鳥たち』(仮称)の編集を行っています。今回の目玉は、東京湾岸5か所の探鳥地での出現鳥の比較で、同じ鳥でも探鳥地によって、その数、状況などに違いが分かってきました。
その中で、この5月の検討会で話題になったのはオオヨシキリ〔写真・川内 博氏撮影〕。夏鳥として、湾岸の湿地に広がるヨシ原に渡来し、“行々子・行々子(ぎょうぎょし)”と大声で鳴く声がすっかり聞かれなくなったこと。ヨシ原は青々と広がっているのに“無音”。淋しいとの気持ちになるとともに“なぜ?”という疑問が湧いてきます。
オオヨシキリが減ったのは東京湾だけでなく、全国的な傾向ということは、以前からいわれています。また、ヨーロッパあたりでも同じ状況と聞きます。ポイントは「夏鳥」ということが大きいのかもしれません。彼らの越冬地はフィリピンや東南アジアとされていますが、越冬地の状況がどうなっているのか、今のところ残念ながら確かな情報はありません。
「夏鳥」たちの減少は戦後ずっと続いていて、コアジサシの激減ぶりも話題になりました。
『ユリカモメ』5月号の巻頭言に、大田区の森ケ崎水再生センター屋上で、コアジサシの保護活動を続けられているリトルターン・プロジェクト代表の北村 亘さんが「森ケ崎はひょっとすると日本で最大の営巣地なのではないか」と記されていることが本当ではないかとの見解も示されました。こちらの方は、東京湾岸から彼らが営巣できる場所がなくなったことと、天敵(チョウゲンボウなどの猛禽類やカラス、ネコ)の増加が原因。繁殖地の環境も問題が大きいとのことでした。
『続・東京の鳥たち』は8月末の発行を目指して進行中です。ご期待ください。
(日本野鳥の会東京・研究部)

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