2011年7月20日水曜日
第1回東京湾の水鳥の保護研究会の報告
7月8日(金)夜、日本野鳥の会東京・事務所での「第1回東京湾の水鳥の保護研究会」には東京港野鳥公園、葛西臨海公園、森ヶ崎水処理センターなどにかかわられている方も含め、東京湾の鳥に関心の深い17名が集まりました。東京湾は、かつては世界に知られた水鳥の宝庫で、とくに六郷川(多摩川)河口や千葉の新浜は、カモやシギ・チドリの名所でした。1960~70年代は湾の最奥部には遠浅の干潟がまだ残っていました。しかし、経済成長とともに湾岸部は次々と埋立てられ、その間にさまざまな保護活動・運動が行われましたが、結局東京都に属する場所からは自然海岸はなくなり、その代償として、人工なぎさ〔写真・葛西海浜公園東なぎさ〕や水辺が造成されました。一連の流れの中で、シギ・チドリ類の減少はいちじるしく、種類・数ともかつてとは比べものにならない状態になっています。
しかし、沿岸部の海上には数万~10数万羽のスズガモや、数千羽のカンムリカイツブリ・ハジロカイツブリが越冬し、人工なぎさには春・秋には万単位のコアジサシ・コアジサシが羽を休め、年間を通して多数のカワウが餌場として利用しています。ほかにもミヤコドリをはじめ、珍しいヘラサギ類やサギ類、カモ類も生息していて、「水鳥の宝庫」は今も続いています。
このような環境を守るとともに、より良好な環境を創りあげていくことがこれから我々に課せられたということで、今後、息長くその保護研究を続けていくこととなりました。
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