2011年5月23日月曜日

八丈島でアカコッコのセンサス調査を実施

           

 4月下旬、東日本大震災の影響で中止になった八丈島探鳥会と同じ日程で、八丈島でのアカコッコの状況調査を有志で実施しました。参加者は日本野鳥の会東京会員の川端一彦・川沢祥三・川内桂子・川内博・久保賢一と地元の岩崎由美・森由香の各氏で、4月24日(日)早朝4時~6時30分に、自然環境の良好な場所(鴨川林道)、樹林地の中の道(八丈ビューホテル近く)、緑の多い住宅地(都道神湊八重根港線)、翌朝には、緑の少ない住宅地(三根)の計4か所でのロードセンサスを実施しました。
天候は全体的にはよくなく、23日は渡り途中のツバメの群れが、アパートのベランダに逃げ込むほど〔写真〕でしたが、翌朝は曇りながら雨は降らず、予定通り実施できました。
 調査は3時起きで、4時15分から調査開始、1㎞のルートを時速2㎞で1往復半(3回実施)。4か所中、一番アカコッコが出たのが「緑の多い住宅地」で、アカコッコが鳴きはじめたのは4時22分。そこから30分間に記録した鳥は6種26羽。その中でアカコッコは19羽で、全体の73%を占めていました。しかし、次の30分間には10種53羽中10羽で19%に、さらに日の出後の5時15分からの3回目には7種40羽中17.5%とその出現個体数の減少とともに優占率は急降下しました。
 次いで興味深かったのが島の中で「自然環境良好」という鴨川林道。現地に着いたのは4時。あたりはまだ真っ暗で車から降り立つと5か所からトラツグミの声が同時に響いていました。1回目は5種17羽を記録。アカコッコの声が聞こえたのは4時24分。ただし調査範囲外からでした。2回目は10種49羽。アカコッコは1羽で地鳴きでの確認。3回目には記録ゼロ。ちなみに一番声が響いていたのはイイジマムシクイ。同行いただいた森さんの話では、今年は夏鳥の渡来が1~2週間遅いとか。最盛期にはにぎやかとのことでした。
6月10日(金)の研究部月例会で、詳しい報告をします。ご参加ください。

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