2013年9月30日月曜日

カモの初認とエクリプス

  

922日(日)、2週間ぶりに東京都練馬・板橋区にある、都立光が丘公園を訪ねました。いつものぞいているバードサンクチュアリに隣接する池(鑑賞池)に立ち寄ると、オナガガモの雄が一羽泳いでいました。毎日来ている人の話ではこの鳥の初認(しょにん・冬鳥などが初めて飛来した日)のようでした。
いまの時期(繁殖期~秋)の雄のオナガガモは雌のような羽色で、エクリプス(eclipsc)という状態です。エクリプスはオシドリ・コガモ・ハシビロガモなどカモの多くに見られる現象で、雌雄の識別がむずかしい時期です。しかし、オナガガモの場合は、雄はくちばしの両側が青鉛色〔写真〕で、区別することができます。

ところで、エクリプスから非繁殖羽(美しい羽色)にはどのように変わっていくのか、連続写真を撮るとおもしろいのではないでしょうか。とともに、それを組み写真にして、日本野鳥の会東京・研究部あてに送ると、資料として、会誌『ユリカモメ』の裏表紙(カラーページ)に載せてくれるかもしれません。もっとも会員でないと採用されませんので、会員外の方は、まず入会してください。写真を撮って、ぜひ意義のある作品をご投稿ください。

2013年9月27日金曜日

新シリーズ・野鳥写真講座のご案内・11月~2月

  
日本野鳥の会東京では、マナーを重視した野鳥写真講座を開いています。前回までは、“重い(数㎏)”“高い(数十万円)”の一眼レフカメラでの撮影をおもな対象としていましたが、今回は、重さは600g前後・価格は4万円程度ながら“手持ちで1000OK”・“近接0~1㎝・花も虫もOK”・“画質も十分”という夢のような撮影が一台でできる「超高倍率ズームコンパクトカメラ」〔写真〕をおもな対象とします。この種のカメラを愛用しているK氏によると、「散歩のお伴に肩にさげて、何か撮れそうなものがあったらパチリ」で、『ユリカモメ』の表紙を飾ったこともあるそうです。受講料は会員外の方は2倍に設定されていますので、まず会員〔年会費3500円〕になってから申し込むのが得策です。

★ 野鳥写真講座:1回・79時・新宿にて

講師吉田 氏:当会会員・(社)日本写真協会会員・講師歴任
  ・野鳥図鑑など執筆
開講日時:第1回(1113日)第2回(124日)第3回(18日)  第4回(28日雨天の場合216日・野外での実技指導) ;いずれも水曜日夜7~9時/第4回は土/日、都内の公園・昼
会場:日本野鳥の会東京・事務所〔新宿区新宿51816       新宿伊藤ビル3階〕
募集人員:先着20名程度 受講料:会員5000円、会員外10000
受講申込み:往復ハガキで;氏名(ふりがな)・住所・電話番号・Eメール・会員/会員外を明記し、1031日までに、下記に送付してください。1600022 新宿区新宿51816 新宿伊藤ビル3階 日本野鳥の会東京・HP係


2013年9月19日木曜日

奇形くちばしのハシブトガラス・城北中央公園で発見

  

写真のように、くちばしが奇妙に曲がったハシブトガラスが、東京都板橋区と練馬区にまたがった都立城北中央公園で観察・撮影されました〔写真〕。発見者は野鳥写真家の土橋信夫氏で、今年の92日、久しぶりに同園を訪れた際見かけたとのこと。全体的なようす、口内の色などから、今年生まれの若鳥ではなく成鳥のようです。このくちばしで餌をどうとっているのか心配ですが、生ごみを漁る、人からの給餌をうけるなど、何らかの形で人間との関わりがあると思われます。
ところで、くちばしの奇形というと、『バードリサーチニュース Vol2 No.3』(20053月号)での、林吉彦氏のレポート「気になる野鳥のくちばし奇形」やインターネット上にアップされている「アラスカで急増する鳥のくちばしの奇形の謎」が浮かび上がってきます。
とともに、おなじような奇形くちばしカラスを、私自身つい最近(917日)、名古屋で見かけました。こちらはハシボソガラスですが、奇形の状態は東京のものに似ています。詳しくは、都市鳥研究会のHPにちかく報告しますので、そちらをご覧ください。

城北中央公園のカラスは、今のところ、その前後の状況はまったくわかっていません。以前をご存知の方、その後観察された方は御一報ください。(川内 博)