2013年7月29日月曜日

ツミの繁殖・その生態をご報告ください

  

今年の日本野鳥の会東京・研究部の繁殖期調査のひとつは猛禽・ツミの繁殖生態解明。各地で観察が続けられていますが、多摩地区のある場所ではカラスなどの繁殖妨害で営巣時期が遅くなったペアが、巣立ちまでの最終段階に入っています。
ヒナは3羽、1羽が大きく、2羽はそれより小さめですが元気です。最近は雄から雌への獲物の受け渡しが、巣から離れた電線の上で行われていて、そのようすを遠くからでも見ることができるようになりました。
この日は、行動の全容が見られるような場所で観察していると、そこから100m以上離れた携帯電話用のアンテナで出張っていた雄が、小さめの獲物を捕らえて飛んでいる姿を見かけました。近くの電線に止まってさかんに羽根をむしっている姿を撮っていたら、雄が尾を立てた〔写真〕直後雌が飛んできて、一瞬のうちに獲物の持ち主が入れ替わりました。
捕えられた小鳥は、拾った羽根などからメジロとわかりました。

ツミが繁殖をはじめて30年近くになり、その間多少の波はあったようですが、営巣はますます増えています。ぜひフィールドでの観察記録をお送りください。                  (川内 博)

2013年7月10日水曜日

紹介・府中野鳥クラブ『府中市域の野鳥たちⅢ』を発行

  
東京都府中市で野鳥の観察・調査、保護・普及活動を続けている「府中野鳥クラブ」から、その創立30年を記念し『府中市域の野鳥たちⅢ-30年間の記録』が発行されました。同書は2003年に、創立20周年記念として出された『府中市域の野鳥たち』(A4判・125pp.)、2009年の『府中市域の野鳥たちⅡ 2002~2007年度 特集号』(A4判・66pp.)に続くものです。
府中市は東京都の中ほどで、多摩川の北側に位置し、動植物の地域区分では「北多摩」に属しています。同書のⅠとⅡは、本年3月に出版された『レッドデータブック東京2013』(東京都環境局)で、重要な文献として活用されています。
今回の発行にあたっては、巻頭には地域の特徴を示した7ページのカラー写真が配され、1982年度~2011年度までの府中市域の鳥類目録がまとめられています。また、多摩川、多磨霊園、武蔵野公園などの調査記録も収録され、多摩川に接する多摩地域の貴重なデータ集となっています。入手希望の方は予備(送料込11080円)があるとのことですので、下記にご連絡ください。
<問い合わせ先>〒1830012 府中市押立町5-13-33  堅山總二
        FAX042-486-9492
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